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米国ホテル需要の完全回復は2023年か、2020〜21年の客室収入は19年比32.5%減に、8月第1週のオアフ島は稼働率20%

旅行データ分析を提供するSTRとツーリズム・エコノミックスは、近頃開催された「ホテルデータ・カンファレンス」で、アメリカのホテル需要の完全回復は2023年になるとの予測を発表した。客室収入の完全回復については、さらに遅れて2024年になる見込み。

両社は、2020年第3四半期の需要は、第2四半期の前年比57%減からは回復するものの、引き続き低調で同40%減と予測。2021年には平均客室単価(ADR)は若干の改善が期待されるものの、客室稼働率は上がらず、2020年~21年の客室収入は、2019年比で32.5%減の320億ドル(約3兆4000億円)にとどまると試算している。

また、STRは8月第1週のアメリカのホテル稼働実績も発表。それによると、平均客室稼働率は49.9%で前年同期よりも32.6%低い水準になり、ADRも同24.9%減の100.88ドル(約1万720円)、1部屋あたりの収入(RevPAR)も同49.4%減の50.37ドル(約5350円)に落ち込んだ。

しかし、STRによれば、需要の増加は緩やかなものの、稼働率は過去17週のうち16週で前週を上回っており、徐々に回復の兆しを見せている。

地域別に見ると、バージニア州ノーフォーク/バージニアビーチのホテル稼働率は66.9%。このほか、フィラデルフィア(58.5%)、デトロイト(52.5%)、サンディエゴ(51.1%)が50%を超えている。一方、ハワイ州オアフ島は20.2%、フロリダ州オーランドは29.6%と依然として低い稼働率が続いている。

※ドル円換算は1ドル106円でトラベルボイス編集部が算出