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京都に行きたい旅行者動向を数値化、京都市観光協会が「行こう指数」を開発、コロナ禍の旅行意欲が明確に

京都市観光協会(DMO KYOTO)は、観光客の現在の京都への訪問意向を定量的に測定する「京都訪問意向指数 (行こう指数)」を開発した。これは、訪問前の意向を多角的に考慮し、定量的に捉えることができる指標として、日本人の京都観光に関するインターネット上の情報の閲覧者数を分野ごとに指数化して統合したもの。

行こう指数は、京都観光の訪問意向を反映していると考えられる5つの分野に関する指数を、過去の調査などを踏まえて独自の基準で重み付けをして合成して算出。各指数の基準は、新型コロナウイルス感染症や台風などの災害の影響が比較的少なかった2019年の平均値とし、指数が100を超えると2019年当時よりも訪問意向が高まっていることを表す。

指標として利用するサイトは、「京都観光情報サイト」「京都観光施設公式サイト指数」「京都グルメサイト指数」「京都宿泊予約サイト指数」「京都旅行ツイート数指数」。各種サイトへのアクセス数は、京都府内からのアクセスを除いた閲覧(スマートフォンからの閲覧は除く)を対象とし、消費者ネット行動ログデータを保有するヴァリューズによる推計値を利用する。

2020年の「行こう指数」、最低は4月の38.8、10月は155.8に

集計結果を踏まえて、2020年の動向を分析すると、2020年の毎月の「行こう指数」は、3月まで前年並で推移していたが、緊急事態宣言が発令された4月に38.8と激減し、2020年の最低値となった。その後、11月の秋の紅葉への関心が高まったことや、GoToトラベルキャンペーンの対象に東京発着の旅行が加わったことで10月には155.8と、前年平均の5割増と極めて高い値を記録した。

しかし、12月は、GoToトラベルキャンペーンの見直しが行われた影響で、実需要だけでなく訪問意向までもが大幅に縮小。実宿泊客数の指数は60.7、「行こう指数」は67.1と、それぞれ前月から大きく落ち込んだ。

11月までは、宿泊客数と「行こう指数」とのあいだに10ポイント以上の開きがあったことから、DMO KYOTOでは、行きたくても行けない状況にある人が多かったと考えられると分析。その後、京都へ行くことを我慢していた人のうち一定数は秋の紅葉時期に京都を訪れることができたことから、12月はこれらの値の差が縮まったと見ている。

報道資料より