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スマホ操作のクセから「なりすまし」見抜く行動的生体AI認証、旅行業界に積極展開、日商エレクトロニクスが提供開始

日商エレクトロニクス社は、ポーランドのNethone.sp(ネットホン)と協業し、行動的生体AI認証技術を活用したクレジットカード詐欺や、なりすましを見抜くセキュリティサービスの提供を始めた。特徴は、ユーザーのPC上のキー操作やスマホの指の動きなどの癖や振る舞い行動から不正を見抜くこと。同社の不正検知サービスブランド「Tranfis」のラインナップ「Tranfis powered by Nethone」として、EC(電子商取引)サイト事業者、特にクレジットカード被害が多いゲームや旅行業界を対象にクレジットカード不正検知サービスとアカウント乗っ取り対策サービスを展開する。

行動生体認証とは、個人が持つ様々な行動の癖やパターンでユーザー認証を行うもの。顔認証、指紋認証などの身体的生体認証に続く認証システムとして応用が期待されている。Nethoneの独自技術「Know Your Userテクノロジー(KYUテクノロジー)」を使ったクレジットカード不正検知サービスは5000以上のデータからのAIによる機械学習、行動的生体AI認証技術でリスク判定する。

また、KYUテクノロジーを活用したアカウント乗っ取り対策(Account Take Over Protection: ATO)サービスも提供する。従来は、L4・HTTPプロトコルレイヤーでの振る舞いを基に不正者を判定していたが、このサービスでは、デバイスやネットワーク、行動的生体AI認証で個人を特定し、総合的に判断する。

KYUテクノロジーを活用したFIDO認証は、ユーザーの利便性を損なうことなく、高度なセキュアな環境を実現。不正を抑えるためのセキュリティ強化で発生する、いわゆる「かご落ち」(購入直前での離脱)を減らし、売上の向上にもつながるとしている。

コロナ後の旅行需要の回復期に取引が増大すれば、非対面取引での不正購買行動が再燃する懸念がある。3D Secureによる「カゴ落ち」は2~3割にのぼるとされ、コロナ後の売上機会を逃さないためにも、同社は、このサービスを積極的に旅行業界に提案をしていく考えだという。

報道資料より