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世界的に出張費用は上昇予測、2022年の航空運賃は5割増、ホテル価格は2割増、需要回復、燃油高騰、人手不足が影響

世界的な業務渡航団体グローバル・ビジネス・トラベル・アソシエーション(GBTA)は、2023年の世界業務渡航予測リポートのなかで、2022年および2023年の航空運賃、ホテル、レンタカーの価格上昇予測を明らかにした。コロナ期には、需要の低下とともに各価格は下落したが、今後は上昇傾向となるようだ。

まず、すべての地域でさまざまな領域の物価が上昇していることから、2022年の会議やイベントへの出席者一人当たりにかかる費用は、2019年比で約25%高くなり、2023年にはさらに前年比7%上昇すると予測した。

航空運賃については、2020年には前年比で12%以上、2021年は26%下落。エコノミークラスの価格は2019年から2021年にかけて24%以上下がり、ビジネスクラス以上の価格は33%下落した。2022年には、需要の回復、燃油価格の上昇、人手不足などから前年比48.5%上昇すると予測。2023年はさらに8.4%上昇するも、依然としてパンデミック前のレベルを下回ると見ている。

ビジネスクラス以上の割合は2019年には全チケットの7%以上を占めていたが、2020年には6.5%、2021年には4.5%に減少。2022年には回復し、6.2%まで戻ると予測。今後、ビジネスクラス以上の航空券のシェアが上昇すると、全航空運賃の平均価格がさらに引き上げられるとしている。

ホテル価格については、2019年から2020年にかけて13.3%、さらに2021年には9.5%下落したものの、2022年には18.5%上がり、2023年にはさらに8.2%上昇すると予測。欧州の一部地域ではすでに2019年の水準を上回っており、今後レジャー旅行と同様に業務渡航の回復によって、この傾向はアジア太平洋を除く全世界で見られるようになると予測している。

レンタカー価格については、2019年から2020年にかけて2.5%減少したものの、2021年には5.1%上昇。2022年には7.3%上がると予測。2023年にはさらに6.8%上昇すると見込まれている。レンタカー業界は、パンデミック発生以降、保有台数を減らしたが、現在のところ完全な回復には至っておらず供給不足が続いている。