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旅による「学び」を科学的に検証、現地体験の違いがジェネリックスキルに与える影響を明らかに

旅による「学び」を科学的に検証する「旅と学びの協議会」は、金沢大学角間キャンパスにて開催された「日本観光研究学会全国大会」で、協議会が今年度に実施した研究の結果と考察を発表した。この研究では、旅行が旅行者のジェネリックスキル(専門分野に関わらず汎用的な技能)へと与える影響と、その因果関係の調査を目的に、埼玉県飯能市で実施された大人の修学旅行イベント「旅と学びの協議会サミット」において、2つの旅行企画を設定し調査を行った。

設定された旅行企画は、参加者同士の交流が主体の「観光コース」と、参加者同士の交流に加え地域住民との交流がある「地域交流コース」。被験者12人が参加し、旅行経験後にジェネリックスキルに関する質問票調査を実施し、比較分析した。

その結果、観光をメインとしたコースでは「他人の行動を見て、自分の行動を調整する」「寛容さ」「内省/振り返り」、地域住民と交流があるコースでは「いろんな方々との効果的なコミュニケーション」「文化や言語の多様な環境における適用性」が改善・成長したジェネリックスキルの特徴として表れることが明らかとなった。