NECソリューションイノベータ（NES）イノベーション推進本部主席主幹の石塚直也氏が、2023年を迎えるにあたって年頭所感を発表した。

石塚氏は、同社がデジタルの力で地域の魅力を最大化するスマートシティを注力テーマに、移動サービスや地域事業者、地域コンテンツとのタッチポイントをデジタルで繋げ、移動や購買などのデータを新たなコンテンツ造成に活用する、継続的な観光まちづくりを目指していることを説明。「ソフトウェアカンパニーだからこそ、地域観光に貢献できること」を考え、観光や、住民向けサービスや交通の再構築等、地域経済の活性化を含むトータルなまちづくりへの意欲を示している。

発表された内容は以下のとおり。原文のまま掲載する。

2023年　年頭所感

新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

昨年末はワールドカップ日本代表の奮闘と新たな世界にチャレンジする姿に感動し、私たちも頑張ろうと勇気と元気を与えてもらいました。

日本代表の皆様お疲れ様でした。ベスト８という目標には届きませんでしたが、十分に新しい世界を見せて頂きました、ありがとうございました。世界中の人々も、日本代表そして日本に多くの共感を持たれ、更なるインバウンド需要の活性につながったのではないでしょうか。

また、未だ続いている新型コロナウイルス感染症禍の拡大による新たな生活環境は、リモートワーク、多拠点生活といった働き方だけではなく、新たな旅のスタイルの創出など、観光の在り方にも変化を生み、観光業界の最盛にむけた機運の高まりだとポジティブに捉えており、そのようななかでデジタルに対する期待、責任も大きくなっております。

NECソリューションイノベータは、高い技術力とイノベータの目線で新たな価値を創造するソフトウェア＆サービス・カンパニーを目指しており、デジタルの力で地域の魅力を最大化するスマートシティを注力テーマの一つとしてさまざまな取り組みを進めております。

私たちイノベーション推進本部は、新事業創出をミッションとしており、全国に広がるネットワーク力を強みに、地域の人々との対話や課題感の共有から、社会課題の解決と価値提供サービスの提供を進めております。

自由度の高い利便性のある移動サービスや自分らしい体験を提供する地域事業者および地域コンテンツとのタッチポイントをデジタルプラットフォームで実装し、滞在時間の延伸や域内での消費の拡大など地域経済を活性させ、さらに移動や購買などのデータを活用した新たな観光コンテンツの造成による継続的な観光まちづくりを目指しています。

「移動をプロデュースし、楽しい体験に変えていく」をコンセプトに、観光を中心とした街づくりにも取り組んでおり、MaaS（Mobility as a service）に顔認証、電子チケットなどデジタル技術を組み合わせた観光型MaaSによる、通過型観光地における課題解決に取り組み始めております。

その一例として、昨年から、沖縄県南城市とうるま市の観光振興および地域の活性化を目的に、観光型MaaSを活用した包括的観光サービスの実証実験を実施しております。

両市は、世界遺産や沖縄原生の自然をはじめとする多くの観光資産を有する地域ですが、宿泊を伴う滞在型ではなく、特定の観光地のみの利用に留まる通過型の観光が多くを占めております。

そこで、観光客が、より地域の魅力を体験できる動線づくりを推進し、地域の滞在時間の拡大および両市における飲食、物販、観光施設、マリンレジャー等の地域事業の利用拡大に繋がる観光まちづくりを目的に、本実証実験に取り組んでいます。

当社はこの実証実験を通して、両市と観光客の関係性を深め、持続性のある観光まちづくりを実現するとともに、移動サービスと地域事業を結ぶ包括的観光サービスの事業化を目指しております。

なお、本実証実験のパッケージツアーは、ジャンボツアーズの予約サイトより、参加予約を行うことができます。

 「ソフトウェアカンパニーだからこそ、地域観光に貢献できること」を考え、社会課題・業界をとりまく様々な環境の変化に柔軟に対応しながらサービスを磨き続けることで、観光だけでなく、そこに暮らす住民向けのサービスや交通の再編等、地域経済の活性化を含むトータルなまちづくりに、精進してまいります。

本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

NECソリューションイノベータ株式会社

イノベーション推進本部　主席主幹　石塚直也