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HIS、海外旅行の回復遅れも旅行事業の売上げ大幅増、赤字額も大きく縮小、全国旅行支援が追い風 —2023年10月期第1四半期

エイチ・アイ・エス(HIS)は、2023年10月期第1四半期(2022年11月1日~2023年1月31日)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比37.4%増の461億円と増収となり、営業損失は前年同期の122億円から34.5億円、経常損失は124億円から38.2億円、純損失は93億円から35.7億円と赤字額を大幅に削減した。

旅行事業では、主力の海外旅行は韓国、ハワイ、添乗員同行ツアーのヨーロッパなど自社主催ツアーの利用者は着実な伸びを示したものの、日本発着国際線の運航正常化の遅れなどによって、2019年度水準の回復には至っていない。一方、国内旅行は「全国旅行支援」の追い風もあり、2019年度同期比を上回るまでに回復。訪日では、アジアからの個人旅行、団体、インセンティブなどそれぞれマーケットで再開の動きが現れた。その結果、売上高は同246.5%増の345億円、営業損失は31.8億円まで縮小した。

テーマパーク事業は、2022年9月30日付でハウステンボスの全株式を譲渡したため、売上高は同88.8%減の7.5億円、前年同期の11億円の営業利益から7100万円の営業損失に転換した。

ホテル事業は、「全国旅行支援」が追い風となり、首都圏のホテルを中心に好調に推移。売上高は同119.3%増の40億円、営業損失は前年同期の9.6億円から4600万円に大幅に圧縮した。

九州産交グループは、サービスエリアや空港などの交通拠点で営業展開する飲食・物販事業やバス事業及び旅行業が好調に推移。売上高は同15.9%増の54.9億円、前年の営業損失から3200万円の営業利益に転換した。