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マリオットCEO、ラグジュアリー市場で「日本は最も活気のある市場」、東京・高輪に最上位ブランドホテル開業

国内2軒目となる世界大手ホテルチェーンであるマリオットの最上位ブランド「JWマリオット」を冠した「JWマリオット・ホテル東京」が、2025年10月2日に高輪ゲートウェイシティ(TAKANAWA GATEWAY CITY)に開業した。23日には、米本社から幹部が来日し、開業イベントを実施。新たなホテル開業にあたって、期待と戦略を語った。

まず、創業家出身の同社取締役会会長デイヴィッド・マリオット氏は、祖父母から始まった同社の歴史を振り返り、世界大手ホテルチェーンへ成長させたマリオット会長の父の名を冠した「JWマリオット」が東京に開業できたことに感謝と喜びを示した。また、「従業員を大切にすれば、従業員がお客様を大切にし、お客様は戻ってくる」という創業以来の信念が、同社の高いホスピタリティと事業展開を支えてきたことを紹介した。

創業家出身の同社取締役会会長デイヴィッド・マリオット氏

社長兼最高経営責任者アンソニー・カプアーノ氏は、東京・高輪の立地について「伝統と革新の東京という都市の特徴を象徴し、歴史と発展が見事に調和している。国内外の旅行者にとって、羽田空港、新幹線といったアクセスが優れている」と評価。そして、JWマリオットのブランドとして世界で136番目、日本で2軒目となる開業が「重要なマイルストーンとなる。日本の活気ある旅行市場で地域に適した方法で成長していくことをコミットしている」と語った。

日本市場については、「ラグジュアリー市場においてインバウンド需要、国内需要ともに力強い成長を見せている。最も活気のある市場のひとつ」と評価。現在は、東京、京都、大阪など大都市が核となっているが、福岡、沖縄、日光、奈良など第二の都市にも注目しているという。日本は、同社のラグジュアリー市場の成長の要であり、世界で進行中のラグジュアリーホテル開発をけん引していることを明かした。 

社長兼最高経営責任者アンソニー・カプアーノ氏

また、式典には、東京都知事の小池百合子氏が「今年3月に開業した高輪ゲートウェイシティで、過去最多のインバウンド客数を更新するなかでの開業は、東京の国際的なプレゼンスを向上させてくれると確信している」と祝辞を寄せた。

コンセプトは「調和(バランス)」と「マインドフルネス」

同ホテルのデザインコンセプトは、バランスとマインドフルネス。23階から28階に位置する全200室は、禅の美意識に着想を得た深い藍と琥珀を基調とした静謐なデザインが特徴となっている。

30階のレセプションエリアのアートワークは、風光明媚な御殿山からの景観を再現。天井装飾は鎌倉時代から続く伝統工芸「鎌倉彫」をモチーフにした。

また、28階と29階には、延べ1140平方メートルのイベントスペースに、日本初の270度可動式LEDスクリーンや最先端の音響映像設備を備えたJWボールルームとミーティングルーム6カ所を設置。28階には東京のパノラマビューを望む屋内プールと「SPA by JW」を設けた。

ダイニングは、日本料理「華香 / Kakō」、割烹料理「咲 / Saki」、地中海料理「セフィーノ / Sefino」  、クロワッサンバー「ル・クレス / Le Cres」が入る。

エグゼクティブ・スイートのリビングルーム(報道資料より)