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京都・京丹後市、二地域居住の促進へ「特定居住促進計画」を策定、モデル地区を指定、関係人口の創出へ

京丹後市は、広域的地域活性化基盤整備法に基づき、二地域居住の促進を目的とした「特定居住促進計画」を策定した。京都府が広域的な基盤整備計画を策定するなかで、市が具体的な実行計画として位置づける。丹後町間人(たいざ)地域を最初の「促進区域」に設定し、空き家の利活用と関係人口の創出を進める。計画期間は2025年12月から2030年11月までの5年間。

今回の計画策定の背景には、交通アクセスの改善がある。現在、山陰近畿自動車道の延伸が進められており、兵庫県境までの市内全線ルートが決定した。交通インフラの整備により、京阪神圏からの移動時間短縮が見込まれ、今後のまちづくりを具体的に展望できる環境が整いつつある。市は、観光を中心とした交流から、二地域居住を通じた継続的な関与へと展開し、地域の担い手確保や地域経済の活性化につなげる方針だ。

人口減少と空き家課題に国の支援を活用

京丹後市では少子高齢化が進み、2020年までの20年間で人口が約25%減少。最新の空き家調査では市内に1824軒の空き家が確認され、その約7割にあたる1368軒が利活用可能な状態にある。計画の策定により、空き家を活用した「お試し住宅」やコワーキングスペース整備など、これまで市が進めてきたテレワークや多様な働き方の施策とも連動する環境を整える。

重点区域となった間人地域では、日本海側特有の漁師町景観や、全国的な知名度を持つ「間人ガニ」などの海洋資源を活かした観光振興と居住施策を一体的に展開する。具体的には、空き家を活用した民泊事業の推進に向け、民間事業者との協働や外部人材とのマッチング支援を強化する。

市では、間人地域をモデルケースと位置づけ、今後の取り組み状況を踏まえながら、他地域への展開も検討していく考えだ。

なお、特定居住促進計画とは、広域的地域活性化のための基盤整備に関する法律に基づき、二地域居住の促進を通じた地域の活性化に向けた方向性や必要な取組みを広く示すもの。促進区域、基本的な方針、特定居住拠点施設、効果を高めるために必要な事業などを定める。都道府県が基盤整備計画を作成した際に、市町村が策定可能となる。京丹後市は、京都府では初めて、近畿地方では和歌山県田辺市、白浜町、すさみ町に続く4番目となる。