フィリピンは近年、ムスリム旅行者に優しい旅行先としての存在感を高めている。ハラール対応の食やムスリム旅行者向け観光体験も拡大し、積極的に受け入れている。さらに、受け入れに向けて、ブルネイ・ダルサラーム、インドネシア、マレーシア、フィリピンからなる東ASEAN成長地域(BIMP-EAGA)構想の下で、近隣諸国との連携も深めているところだ。
全国的にハラール対応およびムスリムフレンドリーな観光サービスの提供を強化するために、観光インフラの整備に加えて、人材育成、観光地整備、文化理解の向上などの取り組みへの投資も増やしている。フィリピン観光省(DOT)は、ホテルや観光施設を対象としたムスリムフレンドリー宿泊施設(MFAE)認定プログラムを実施しているほか、全国のレストラン、宿泊施設、観光サービス提供者に対し、ハラール認証の取得を奨励している。
ムスリム旅行インフラと体験の拡大
DOTは現在までに、全国で67軒の宿泊施設をMFAEに認定した。また、DOTが実施する様々な研修や能力開発プログラムを通して、全国の観光産業の関係者約3000人が、ハラールの基本、ムスリム旅行者やゲストへの理解、文化的配慮と敬意を持ったサービスなど専門的な研修を受けている。
また、国内有数の観光地であるボラカイ島は、ムスリム家族専用の約800平方メートルのビーチエリアを設けた「マルハバ・ボラカイ」を設けるなど、ムスリムフレンドリーな島としての地位をさらに向上させる取り組みを強化している。
フィリピン全体ではムスリム旅行者向けに、歴史遺産ツアー、島や自然体験、地域社会、ミンダナオ島各地のイスラム遺産訪問など文化的多様性を体験する機会を提供している。