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秋田県、クマ対策で「安心して暮らせる、観光できる」環境づくりへ、予算を約6.2億円に拡充、スマホアプリ「クマダス」など

秋田県は、人の生活圏におけるツキノワグマによる人身被害をゼロとして「安心して暮らせる、観光できる秋田県」を目指して、2026年度の「ツキノワグマ被害防止総合対策関連事業費」を前年度の2億8519万円から約2.2倍にあたる6億1966万円に大幅拡充した。

2025年度に県内でクマが目撃された件数は1万3592件、人身被害が67人。全国最多の深刻な被害を記録したことを受け、先手の対策として予算を投じる。2026年度は、ブナの実が豊作の見通しで、クマの出没の抑制が期待される一方で、個体数の増加や生活圏の食物を覚えた個体への対応が必要不可欠であると判断した。

一方で、県によると観光客の被害は発生していないという。県内の観光事業者らが利用者の安全確保に向けた対策や注意喚起に努めるとともに、県も「あきた県庁出張出前講座」やSNS、ウェブサイト、チラシなどを通じて積極的な情報発信をおこなっている。

県内のクマによる人身被害は、人が静かに行動しているときにクマと鉢合わせした結果、事故に発展していることから、「音を鳴らしてクマとの鉢合わせを防ぐことが、事故防止対策の基本」であるという事実の発信を強化し、安心して観光を楽しめる環境づくりを進めている。

情報共有システム「クマダス」をアプリ化、位置情報を活用

具体的な取り組みとして、最新技術を用いた体制構築を推進する。2026年7月からは、ドローンとAIカメラの画像認識を組み合わせた巡回・監視の実証事業を開始し、市街地へ接近するクマの早期発見と追い払い体制を検証する。

また、8月には現在WebやLINEで運用している情報共有システム「クマダス」をスマートフォンアプリ化し、位置情報を活用して現在地付近の出没情報を即時にプッシュ通知する機能を実装する。

このほか、誘引物の除去や藪の刈り払いによる「緩衝帯」の整備促進や、県専門職員による市町村への支援体制の強化を継続する。秋田県は、これらハード・ソフト両面での対策により、県民だけでなく観光客も安心して滞在できる環境の構築と、人と自然が共生できる持続可能な環境づくりを目指すとしている。