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ジャパン・ツーリズム・アワード2026、内閣総理大臣賞は文化財再生事業「narrative」、過去最多272件から選出

日本観光振興協会、日本旅行業協会(JATA)、日本政府観光局(JNTO)は、第10回「ジャパン・ツーリズム・アワード」の受賞取組を発表した。今回は過去最多となる272件(自薦254件、他薦18件)の応募があり、新設された「内閣総理大臣賞」には、narrative(ナラティブ)社の「narrative inside」が選ばれた。あわせて、国土交通大臣賞、経済産業大臣賞、観光庁長官賞などを決定した。

新設の内閣総理大臣賞に選ばれたnarrativeの「narrative inside」は、古民家をはじめとする地域資源を個別に再生するのではなく、面的に再生し、持続可能な文化財再生事業として展開する取組み。審査では、地域全体の価値向上やエリアの魅力創出につなげている点に加え、補助金などに依存せず、企画、資金調達、開発、運営、マーケティングまでを一体的に担う民間自走型の事業モデルを確立していることが評価された。民間資本と地域金融機関が連携し、地域経済の自律的な好循環を生み出す仕組みも、地域経済循環型モデルとしての先進性が評価された。

国土交通大臣賞には、Alpen SNOWLAND BIBAIと美唄市の「冬眠するゴルフ場から始まる地域創生」が選ばれた。冬季閉鎖が一般的だったゴルフ場を雪上アクティビティフィールドへ転換し、雪上熱気球やスノーモービルなどの体験を提供。冬季の収益機会の損失や従業員の冬季出向、人材流出といった経営課題の解決を図ってきた。

地域DMOや自治体、交通事業者との連携を通じ、冬季休業施設の収益化と地域活性化を両立させたことに加え、事業の通年化による雇用の安定や地域経済の好循環につなげた点が評価された。

経済産業大臣賞は、倶知安観光協会による、「住民優待サービス Kutchan ID+」と町民限定体験「Kutchan Magical Experience」。世界的なスキーリゾートであるニセコ・倶知安で、物価やサービス価格が上昇するなか、観光による利益を地域住民にも還元する仕組みづくりに取り組んだ。

従来、各事業者の判断に委ねられていた住民優待について、観光協会が窓口となり、デジタル庁認証のアプリを活用して情報を一元化。住民が対象店舗などで公平にサービスを受けられる環境を整えた。閑散期の住民利用による需要の平準化や継続的な雇用への効果、地域住民の観光に対する理解につながる取組みとして評価された。

観光庁長官賞には、燕三条工場の祭典実行委員会の「燕三条工場の祭典」、ジソウラボ「つくる人をつくる 人材輩出まち井波」、ファイターズスポーツ&エンターテイメントの「北海道ボールパーク F ビレッジ~世界がまだ見ぬボールパークを作ろう~」が選ばれた。

今回新設されたスタートアップ特別賞には、ディー・エヌ・エーの「ワンダリア横浜」が選出された。AIとゲーミフィケーションを組み合わせ、大型映像とAIアプリを連動させることで、自然への関心を能動的な体験へ転換する取組。言語を超えて楽しめる特性も含め、横浜の新たな魅力発信や交流創出への貢献が期待されている。

各賞の受賞作品は以下のとおり。

内閣総理大臣賞

国土交通大臣賞

経済産業大臣賞

観光庁長官賞

実行委員長賞

スタートアップ特別賞

学生が選ぶジャパン・ツーリズム・アワード

審査委員特別賞