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米エクスペディアがセーバー傘下「トラベロシティ」を買収、2億8000万ドルで

オンライン旅行予約サービス(OTA)事業を行う米エクスペディアは、このほどセーバーグループ傘下のOTAサービス「トラベロシティ」を2億8000万ドルで買収すると発表した。セーバーとエクスペディアによる戦略的パートナーシップの一環として実施されるもので、今後はトラベロシティが持つブランドを活かしてエクスペディアのプラットフォーム事業をより広範囲に強化。セーバーはGDS事業を中心とした業務向けソフトウェアソリューション事業に特化していく見通しだ。

エクスペディアはこれまで、世界各国を対象としたOTAサイト「エクスペディア(Expedia.com)」とともに「ホテルズ・ドットコム(Hotels.com)」、「トリバゴ(trivago)」などに加え、欧米・アジア向け「ホットワーイヤー(Hotwire)」、中国向け「イーロング(eLong)」といった局地型のサービスも展開。航空旅行以外にも、クルーズ市場を対象とした「クルーズシップセンター(CruiseShipCenters)」やレンタカー事業「カーレンタルズ・ドットコム(CarRentals.com)」といった事業を広範囲・多角的に展開している。また、ウェブサイトをはじめとした各種メディアの広告主に向けたメディアソリューションやアフィリエイトサービスプログラム運営でも実績を持つ。

一方で、トラベロシティは北米を中心に人気のあるOTAブランドで、これまで月間2000万人以上の旅行者の予約手配事業を行ってきた企業。今後はエクスペディアが主体となり、トラベロシティの強みを生かして旅行予約プラットフォームや顧客サービスプログラムを統合、「エクスペディア・ファミリー」の世界的事業展開や体制強化を進めていく見通しだ。

なお、セーバーは今後ソフトウェアソリューション事業に注力する方針をとる計画。中核事業である業務用総合旅行予約システム(GDS)をメインに、予約管理や収益管理、乗客や乗務員管理システム事業などをより強化することで、同市場を世界的にリードしていく考えとしている。

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(トラベルボイス編集部)