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JALグループ連結決算、売上高・営業利益とも微増 ―2014年度第3四半期

JALグループは、平成27年3月期第3四半期連結決算(平成26年4月1日〜12月31日)をまとめた。それによると、羽田発着枠拡大による新規路線就航や高需要路線での増便などにより、グループ連結売上高は前年同期比3.3%増の1兆223億円に増えたものの、営業費用も同3.7%増の8841億円と増加。営業利益は同0.5%増の1382億円にとどまった。経常利益は同4.8%増の1,374億円、四半期純利益は同3.1%減の1196億円を計上した。

国際線旅客では、羽田路線では、国際線発着枠拡大にともない、昼間時間帯にロンドン線、パリ線、シンガポール線、バンコク線の運航を新たに開始。さらに、深夜早朝時間帯を活用し、ホーチミン線を開設した。これにより、国内線との乗り継ぎを活用した国内地方から海外、また海外から国内地方への需要取り込みを強化した。成田路線では米国/アジア間の需要獲得を強化するため、ニューヨーク線およびジャカルタ線を週7便増便し週14便とした。また、首都圏以外では、中部/バンコク線の運航を開始。これにより、日本/バンコク間の運航は日系航空会社最大の1日5往復となった。

この結果、第3四半期の国際線供給は有効座席キロベースで前年同期比3.2%の増加、需要は有償旅客キロベースで前年同期比2.1%増加した。有償旅客数は同0.4%増の578万6863人、有償座席利用率(L/F)は75.4%で前年よりも若干低下した。国際旅客収入は同4.4%増の3459億円。

国内線旅客では、羽田路線で伊丹、岡山、北九州線などに加えて、地方自治体と航空会社が共同で地方路線の充実を図る「コンテスト枠」により、山形線の増便を実施。また、羽田発着以外では伊丹/那覇線など需要の見込まれる路線で増便を行った。

この結果、第3四半期の国内線供給は有効座席キロベースで前年同期比3.4%の減少、需要は有償旅客キロベースで前年同期比0.8%の増加。有償旅客数は同0.9%増の2,384万1686人、有償座席利用率(L/F)は同2.8ポイント増加の66.4%となった。国内旅客収入は同0.5%減の3,730億円。

平成27年3月期の連結業績予想については、前回予想(2014年10月31日発表)から上方修正。売上高1兆3420億円(前回1兆3400億円)、営業利益1670億円(前回1580億円)、経常利益1640億円(前回1,550億円)、当期純利益1390億円(前回1350億円)の予想とした。JALによると、売上高は貨物収入の増加などによって増額する一方、営業費用は燃油市況の下落や継続的な費用削減努力によって減少すると見込んでいる。