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忍者観光や日本版DMOなど続々、地方創生の交付金を選定、観光は最多の189件

政府は2015年10月27日、地方創生先行型の交付金(地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金)の先駆的事業分(タイプⅠ)について、710の事業を選定した。これは、都道府県と市区町村の事業に対し、他の地方公共団体の参考となる先駆的事業に対して交付するもの。対象事業分野は(1)人材育成・移住、(2)地域産業、(3)農林水産、(4)観光、(5)まちづくり分野の5つで、このうち観光分野からは最多の189件が選択された。

特に観光分野では、北海道の3町による「洞爺湖有珠山ジオパーク資源を活用したDMO観光地域づくりの連携事業」(交付予定額:9438万4000円)など、日本版DMOの立ち上げに向けた事業で計44事業(12道県90市町村)が交付対象に。

また、「明治の産業革命遺産」に関する8県11市の連携による「『明治日本の産業革命遺産』情報発信アプリ政策連携事業」(9500万円)や、忍者ゆかりの5県による「忍者を活用した観光誘客推進事業」(4756万円)での訪日旅行者増加を目指す事業も選ばれた。

今回、申請があった事業は合計1153件。金額ベースでは417億円で、交付金額は合計236億円となった。地方創生担当大臣の石破氏は10月27日の閣議後の会見で、「相当に絞り込み、(先駆的事業に対する交付の)趣旨にあったものを対象にした」と強調した。