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欧州連合(EU)が航空のデジタル化推進へ、収益構造改革に向けた新たな航空戦略を採択

欧州委員会は、「欧州のための新たな航空戦略」を採択した。欧州経済の活性化、産業基盤の強化を通じて、欧州連合(EU)の航空部門の収益構造全体に対する包括的な戦略を構築していく。

この戦略の優先事項は以下の4つ。

1、 公平な競争の場を確保しつつ、EUの国際航空を世界のトップに


経済成長著しい国・地域と新しい航空協定を結ぶことで、その市場へのアクセスを向上させ、透明で公平な競争を確保しつつ、新しいビジネス機会を生み出していく。

2、成長の阻害要因への取り組み。


EUにおける主な課題であるキャパシティ、効率性、乗り継ぎの制限を解消していくために、この戦略では、混雑空港を最大限活用し、EU域内およびEU域外の乗り継ぎをモニタリングしていく必要性に言及するとともに、「シングル・ヨーロピアン・スカイ・プロジェクト」を完成させる重要性も強調している。

3、EUスタンダードの維持。


安全性、環境、社会的権利、旅客の権利といったEUスタンダードを維持していく重要性から、この戦略では、航空旅客の成長とともに高い基準の安全性を維持していくためにEUの基準をアップデートしていくことを提唱。さらに、セキュリティーチェックでの財政負担を減らしていくために、最新テクノロジーの利用を進めていく。さらに、2020年からカーボンニュートラルを実現していくための世界的な取り組みも進めていく。

4、最新技術とデジタル化への投資。


EUは「シングル・ヨーロピアン・スカイATMリサーチ(SESAR)プロジェクト」で2020年までに毎年4億3000万ユーロの投資を計画。情報コミュニケーション技術のデジタル化によって、空港の発着枠や運用、サービスの質を向上させていく。また、この戦略ではドローンの有効活用のために、安全性や法的根拠を確保するフレームワークを構築する必要性にも言及している。

なお、欧州連合(EU)司法・内務理事会は、12月初めにテロや重大な犯罪の防止・探知・捜査・告発のために、航空旅客の予約記録(PNR)利用の指令案を、欧州議会と合意、承認している。