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京都の国慶節インバウンド消費、市内免税店売上げが「減速」と「増加」で明暗、伝統工芸品などは需要堅く

京都市と京都文化交流コンベンションビューローは、中国の国慶節期間中(2016年10月1日~7日)について、市内免税店を対象に売上状況調査を実施した。

これによると、期間中の免税売上を昨年の国慶節や今年の春節(中国の正月:2月7日~2月13日)と比較すると、「減少した」が「増加した」を上回り、4割強に。ただし、「増加した」と「変わらない」をあわせた割合が全体の半数以上を占めることから、京都市および京都文化交流コンベンションビューローでは、中国人観光客による京都市内での消費効果は引き続き維持されていると評価した。

▼今年の国慶節と昨年の国慶節の比較

発表資料より

▼今年の国慶節と今年の春節の比較

発表資料より

ただし、インバウンド消費の減速に関する質問では「減速は見られる」が55.9%と過半数となり、「減速は見られない」は14.9%に留まった。業種別で見ると、「薬局・化粧品店」や「酒店」「小品展」などの日用品や飲食品などで減速を感じる回答が多かったが、「伝統工芸品」は「減速は見られない」の回答が約4割と多く、京都特有の商品に関しては需要が強いことが明らかになった。

なお、京都市では免税店への来店促進に向け、免税店の紹介冊子を改訂。掲載店舗数を412店に拡大し、地図情報のQRコードや特典情報を新たに掲載した。また、買物情報のSNS発信も強化。特にSNS「ウェイボー」では京都文化交流コンベンションビューローの中国人スタッフが発信し、観光客の混雑緩和を目的にした市内周辺部の観光地の紹介やマナー啓発も行なう。