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【年頭挨拶】リクルートライフスタイル執行役員 宮本賢一郎氏 ―「じゃらんnet」を中核、春には宿泊施設向けに新サービスも

リクルートライフスタイルの旅行領域担当執行役員を務める宮本賢一郎氏が、2018年を迎えるにあたって年頭挨拶を発表した。

同社は2018年も引き続き「需要にこたえる」「需要を創る」「地域を共に創る」という3つの基本方針に則して日本の魅力向上や需要掘り起こしを推進。旅行サイト『じゃらんnet』を中核に据えた取り組みに加え、2018年はITとビッグデータを活用したサービス展開も積極化。若年層向け需要創出やDMOの設立支援も含め、地域・宿泊施設に向き合った柔軟なサービス展開を目指すとしている。


謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

昨年は、台風や水害、夏の天候不順など国内観光マーケットにおいてはつらい時期もございましたが、一方でインバウンドマーケットがさらに拡大したこともあり、業界全体においては堅調でした。

我々は旅行スタイルの多様化、ニーズの多様化に応えるため、宿泊プランやアクティビティプランの拡充、観光情報の発信強化を地域・事業者と連携し行いました。

また、我々の調査やサービスを利用し、地域のマーケティング・コンテンツ開発から集客・現地消費までを一貫してサポートし、交流人口の増加、地域消費の拡大を引き続き取り組んでまいりました。

我々は、「需要にこたえる」「需要を創る」「地域を共に創る」という3つの基本方針にのっとり、本年も引き続き日本の観光の課題に対峙し、魅力向上と需要の掘り起こしに挑戦していきます。

「需要にこたえる」では、昨年に引き続き、旅行サイト『じゃらん net』を中心に宿泊や交通、現地での「遊び・体験」まで、より良いサービス提供を続けてまいります。また、これまでにも宿泊施設や観光事業者に対し販促・集客支援を行ってまいりましたが、2018年春を目処に、ITとビッグデータを活用した新たな業務支援サービスを宿泊施設に向けて提供いたします。

お客様からの問い合わせ対応を効率化する「トリップ AIコンシェルジュ」、HPの運営を効率化する「ホームページダイレクトサービスプラス」、宿泊価格の設定・販促活動を効率化する「レベニューアシスタント」。これら3つのサービスを提供することで、業界全体の生産性向上とおもてなし向上に一層力を入れ、支援していくことを考えております。

「需要を創る」では、若年層の行動支援プラットフォーム「マジ☆部」を通し、7シーズン目を迎えた『雪マジ! 19』をはじめ、国内旅行の需要創出につながる施策を企画、実施していきます。2016年度の「マジ☆部」の会員は累計で88万人にのぼり、2015年度に比べ30万人増となりました。無料というキッカケで、若いうちから地域での豊かな観光・レジャー体験をしてもらえる状況となっております。

また、地域の特産物を使った「新・ご当地グルメ」を地域と企画・開発し、地域消費を増やす試みを継続していきます。これまでの累計消費食数は約450万食、想定地域貢献額約222.5億円(2017年11月末時点)にのぼります。今では「新・ご当地グルメ」を目的にその地域に訪れる人が増え、非常に大きな経済効果に繋がっております。

今年も引き続き地域・事業者と協力しながら需要創出に取り組んでまいります。

最後に「地域を共に創る」では、昨年も各地域が高い関心を持っていた「DMO」の設立支援業務を中心に地域活性をサポートしてまいります。地域は観光産業を基幹産業とし、地域経済を発展させていく中核組織を形成、そして観光地経営を実践していく「DMO」が、地方創生においては重要だと考えております。我々は、DMO設立に対しても、地域資源を掘り起こすための調査や統計データの活用、「商品化」までの一気通貫したフォロー体制を構築し、引き続き地域のお役に立ちたいと考えております。

我々『じゃらん』は地域・宿泊施設に向き合い、社会課題・業界をとりまく様々な環境変化に柔軟に対応しながらサービスを磨き続けることで、旅行需要の活性化、地域活性化を精進してまいります。

本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

株式会社リクルートライフスタイル


執行役員 旅行領域担当
宮本賢一郎