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クルーズ船で訪日した旅行者数が3割増、2017年は253万人に拡大、外国船の寄港回数トップは今年も「博多」

国土交通省の発表によると、2017年中にクルーズ船で入国した訪日外国人旅客数は前年比27.2%増の約253.3万人(概数)。約8割増を記録した2016年実績と比較すると伸び率は鈍化傾向にあるが、引き続き大きな成長がみられる。外国船社の日本の港湾への寄港回数は前年より571回多い2014回。外国船社と日本船社の寄港回数を合算すると前年より748回多い2765回となり、いずれも過去最高となった。

国交省では2016年3月に発表された「観光ビジョン」の中で目標値を「訪日クルーズ旅客を2020年に500万人」に設定。寄港地に多数の観光客が訪問することで、買い物や飲食といった消費が生まれるほか、外国人観光客との交流が進展するなど、クルーズ振興は地方創生に大きく貢献できると分析している。

クルーズ船の寄港回数の遷移は以下のとおり。

国土交通省:報道資料より

外国船社の寄港回数は博多港が4年連続でトップ

外国船社の寄港回数が最も多かった港湾は、博多港が309回(前年312回)で4年連続トップ。次いで2位が長崎港の262回(前年190回)、3位が那覇港の217回(前年183回)。

外国船社と日本船社の寄港回数の合計では、1位が博多港の326回(前年328回)、2位が長崎港の267回(前年197回)、3位が那覇港の224回(前年193回)。2015年に3位だった横浜は、2016年以降4位となっている。

日本船社と外国船社の合算による寄港回数と順位の遷移は以下のとおり。

国土交通省:報道資料より

今回の発表は、法務省入国管理局の集計による外国人入国者数の速報値での概数(乗員を除く)。調査では、船内で1泊以上するクルーズ船の寄港回数を対象とし、日帰りクルーズは対象外。寄港回数には沖に停泊して乗客が通船で上陸した場合も含む。