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JR東日本、案内AIシステムを育てるプロジェクト実施、外部情報サービスとの連携で実証実験

JR東日本は、駅や商業施設に設置したロボットやデジタルサイネージ、チャットボットでAI(人工知能)による案内を行なう「案内AIみんなで育てようプロジェクト」の2回目の共同実験(フェーズ2)を実施する。

フェーズ1では、スマートな案内AIシステムの構築を目的に、2018年12月7日~2019年3月15日まで、首都圏の6駅などで実証実験を実施。実用化に向け、次の4つの課題が抽出された。

  1. AIによる案内実証実験をしていることの認知不足
  2. 周囲の目が気になり、話しかけるのが恥ずかしい
  3. 多言語案内対応が不十分
  4. 「乗換案内」「駅周辺案内」や「飲食店情報」など、個別具体的な質問の対応が不十分

これらを踏まえ今回は、案内AIシステムの存在認知度を上げるため、一部を駅周辺地図等の付近に設置。一元的に情報が得られる取り組みを行なう。

また、AIデジタルサイネージのディスプレイを小型化や受話器型に変えるなど、周囲の目を気にせずに利用できる環境整備も実施。日本語に加え英語、中国語、韓国語の4か国語の多言語化を基本設定とした。さらに、課題(4)については、回答内容に限りがないために十分な対応ができなかったとし、既存の外部情報サービスとの連携で満足される案内ができるかを検証する。今回は特に、外部情報サービスとの連携で案内AIを育てていくという。

実施期間は2019年8月5日~11月10日まで。ラグビーワールドカップ期間中に行ない、来年の東京オリンピックを見据えて訪日外国人旅行者を意識した実証実験に取り組む。また、実施場所はフェーズ1の東京駅、浜松町駅、品川駅、新宿駅、池袋駅、上野駅の6駅22か所28台から、横浜駅と東京モノレールの羽田空港国際線ビル駅を追加した計8駅30か所35台に拡張。共同実証実験には、メーカー等が14社、JR東日本グループが11社の計25社が参加する。

実証実験の実施個所:発表資料より