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中国の国内線で航空座席共有に回復の兆し、世界での削減は4月3週が最多に、航空データ会社が最新データ公開

(c) stock.foto

世界の航空データを提供しているOAGは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で運休や減便が続く世界の航空座席供給について、4月第3週には3月16日以降で最も多い約500万席以上が削減されると分析している。同社が発表した最新のデータをまとめた。

発表されたデータによると、新型コロナウイルス(COVID-19)の危機を切り抜けるために、世界の航空会社が過去4週間に削減した座席数は計約5800万席にものぼっている。

報道資料より削減される座席数が増えた要因は、新型コロナウイルスの影響が地域市場にも現れ始めたためだ。現在では、計画座席供給量の15%以下に落ち込んでいる地域も多い。西ヨーロッパ、南西アジア、南米の南部では、今年1月20日に発表された運航計画よりも90%も減少している。一方で、北東アジアでは、地域レベルで週を追うごとに1%ずつ供給が増えているのは明るい兆しだ。

報道資料より今後どの市場が最初に回復するかを見通すの時期尚早だが、確かなのは、国際線よりも国内線の回復が顕著になっていることだ。1月中旬以降の座席の減少率は、国際線が88%に対して、国内線は同57%にとどまっており、COVID-19発生時には計画に対する座席供給量は61%だったが、現在では85%にまで回復している。

国内線の座席供給量の回復は中国で顕著に見られ、4月第3週には60万席が追加。5月の休日には、需要が高まり、さらに提供座席数の回復が進むと見込まれている。しかし、中国南方航空、中国東方航空、エアチャイナはそれぞれ国内線の座席級給量を週毎に増やしていくと発表したものの、中国南方は依然として、1月中旬比で半分以下の運航にとどまっており、中国東方は、毎週3%ずつ増やしているものの、12週間前と比較するとまだ59%も少ない。

OAGによると、4月6日と4月13日を比較した場合、中国は7.2%増 (1月20日との比較では48.7%減)。また、インドの回復も著しく、76%増(1月20日との比較では60.7%減)。一方、日本は依然として14.5%減(1月20日との比較では49.2%減)となっている。

報道資料より

報道資料より1月20日時点では約790社が定期便を運航する計画だったが、4月第3週には、約590社にまで減少した。ライアンエア、イージージェット、エアアジア、ターキッシュ・エアラインズは、現在運航を取りやめており、その座席供給量は合計100万席以上にものぼる。