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観光庁、宿泊施設で宿泊客や従業員が新型コロナ感染した時の対応策を発表

新型コロナウイルスを受けた観光需要喚起策として、2020年7月22日から始まった「GoToトラベル」キャンペーン。菅義偉官房長官は8月24日の記者会見で、事業に登録した宿泊施設で判明した感染者はこれまで計10人と低水準であることを明らかにしたが、観光庁も今後に備えて「GoToトラベル」事業のQ&A集を8月22日時点で更新。宿泊客や従業員が新型コロナウイルス感染症の陽性と判明した場合の対応をまとめている。

観光庁によると、宿泊客が陽性と判明した場合、発症2日前から入院などをする日までに接触した人について、宿泊施設には宿泊者名簿を確認して関係者をリスト化、保健所による疫学調査に協力することを求めている。従業員が濃厚接触者にあたる場合は14日間の不要不急の外出を控えること、該当しない場合は毎日の検温などを条件に引き続き就業可能だ。

宿泊客が新型コロナ陽性者と判明した場合、保健所の指示に従いながら、客室だけでなく動線にあたる高頻度接触部位の消毒を、消毒用エタノールや次亜塩素酸ナトリウム液などを使用して実施することが必要。共用施設も可能な限り中止し、速やかな消毒の実施を求めている。

ただ、宿泊客や従業員が新型コロナウイルスの陽性と判明した場合も、一律に営業を休止するのではなく、感染の発生状況や消毒状況を踏まえて判断してほしいと促している。その場合、「GoToトラベル」の支援可否について不正があれば登録を取り消す可能性を示唆しながらも、不備があれば是正の指導をするとしている。