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国内Wi-Fiレンタル需要から見える観光事業者や地域のビジネスのチャンスとは? グローバルWiFiのビジョンが開拓する新市場を聞いてきた(PR)

海外旅行者向けのWi-Fiレンタルサービス「グローバルWiFi」で、目覚ましい成長を遂げてきたビジョン。パンデミックで国境をまたぐ旅行が激減する今、そのマイナス分を補う勢いで、新規マーケットを開拓しているのが、国内Wi-Fiルーターレンタルサービス「WiFiレンタルどっとこむ」だ。

個人利用者向けのウェブサイトを拡充する一方、地方自治体や教育機関など、これまで手薄だった分野の法人団体向け営業体制を整備。リモートワークやオンライン学習、屋外キャンプなど、人々の生活や行動が変わるなかで出現した新しい需要を掘り起こしている。そして、これらは旅行・観光関係の周辺にあるケースも少なくない。コロナ禍をきっかけに多様化する国内Wi-Fiルーターレンタルの活用事例から、新しい時代のニーズを探った。

コロナによるマーケットの変化

ビジョンでは2010年から国内Wi-Fiルーターレンタル事業を手掛けており、「WiFiレンタルどっとこむ」の取扱いは右肩上がりで推移していた。とはいえ、1か月当たりの取扱い規模では、同社の成長を牽引してきた海外向けのグローバルWiFiが国内WiFi事業の3倍と圧倒的。海外旅行者が消滅したコロナ禍で、ビジョンも大打撃を受けた。国内WiFi事業も、コロナ前の利用者の中心は国内出張者や一時帰国中の海外駐在者だったので、この需要はほとんど消えてしまった。

しかし、全国の多くの学校がオンライン授業に乗り出したことや、企業のリモートワーク推奨が拡がったことで、国内WiFi事業の状況は180度変わった。海外戦略事業部営業グループ部長の鈴木大哉氏は「4月以降、利用方法や期間など、マーケットの中身が大きく変わり出した。その結果、レンタル期間も3~4か月など長期が増えた」と話す。

さらに政府が提唱する「GIGAスクール構想」も、大きな追い風となった。学校の授業のオンライン化が一気に進んだのに伴い、ネット通信環境がない生徒や教員向けに、自治体がWiFiルーターを借り上げて貸し出すケースが増えている。利用期間が半年から1年ほどと長期が多く、1回の受注で1000~2000台と大規模な利用が発生するのも営業面でのメリットだ。コロナ以前、国内WiFi事業において、地方自治体との契約は全体の1%以下とわずかだったが、現在は月当たり10%を占めるようになった。

こうしたマーケットの変化に応じ、ビジョンでは国内WiFi事業の営業体制も再構築した。新しく自治体を担当する専任営業スタッフを配置。人材は、グローバルWiFiの法人営業から充当した。現在、国内WiFi事業の売上は、前年同期比120%の推移が続く。厳しい見通しだった2020年度の通期決算を黒字化する勢いで、急拡大しているという。

ビジョン海外戦略事業部営業グループ部長の鈴木大哉氏

次のステップはワーケーション需要

自治体とのコミュニケーションを重ね、信頼関係を築いていくことは、コロナ収束後を見据えた事業拡大の観点からも大きな意味を持つと、鈴木氏は考えている。その一つが、WiFiルーターのレンタルを活用して、リモートワークやワーケーションなど関係人口を地域へと呼び込み、新しい形での地方創生を促すことだ。

「インバウンド需要が大きかった地域ほど現状への危機感は強く、WiFi環境を整備してワーケーションなどの新しい国内需要を誘致することへの関心が高い」(鈴木氏)。自治体関係者からは、「民宿が空いているので、テレワーク用に解放したい」「ワーケーションに積極的に取り組み、インバウンド需要が蒸発しているなかでの地域活性化につなげたい」といった声が出ている。

コロナ禍のリモートワーク推進で需要が拡大

とはいえ、ただでさえコロナ禍で疲弊している企業、とりわけ小さな飲食店や宿など中小事業者にとって、通信環境の設備投資を自力で進めるのは容易ではない。「自治体が主導し、地域全体で進めた方が、ワーケーションに興味ある事業者はもちろん、訪問する利用者にとっても分かりやすいはずだ」(鈴木氏)。

ネット環境整備は人を呼び込む上で、今や必要不可欠なインフラだ。関心ある自治体を、Wi-Fiルーターのレンタルを通じてサポートしていくことが、次のステップになると鈴木氏は考えている。

最近では、訪日外国人旅行者を対象に整備された全国各地の観光案内所でも、日本人向けにWi-Fiルーターのレンタルサービスを提供するところが出てきている。その中身がワーケーション需要なのか、GoToキャンペーンを利用した観光なのか、あるいは別の用途があるのか、さらなる分析は必要だが、様々な需要が各地で出現していることは間違いない。

想像を超えて多様化するWiFi活用術

国内でのWi-Fiルーターレンタルの活用方法は、個人利用者の間でも、ますます多彩になっている。正直なところ、ビジョン自身も「こんな使われ方をする時代が来るとは、想像していなかった。嬉しい驚きすらある」(鈴木氏)と感じている。

例えば、コロナ禍の屋外レジャーとして一層人気が増したキャンプではプロジェクターを持ち込み、日よけ用タープを活用して、星空の下、ネットフリックスなどの動画を見るという利用方法が人気だった。個人が契約するスマホの通信容量では不足する可能性があるため、別途、Wi-Fiルーターをレンタルするのだという。

マイカーで移動する国内旅行の増加も、思いがけず需要を後押しした。「お客様の利用後の感想を読んで分かったことなのだが、家族旅行では待ち時間や渋滞中などに子供を退屈させないよう、車内で動画配信サービスなどを見せるケースが増えている」(鈴木氏)。「おかげさまで子連れで快適に旅行できました」といった声が多く寄せられた。

国内旅行・観光での用途でもWi-Fiルーターのレンタルが増えてきている

このほか、住宅展示場では、来場しなくてもモデルハウスを見学できるよう、国内WiFiをレンタルしてオンラインで見学客とつなぎ、バーチャルツアーを行うところが増えている。動画や音声をスムーズに配信できるかどうかは、営業成果に直結する重要な要素。そしてこの事例は、MICEなど旅行関係者にも直結する内容だ。

意外なところでは、病院での利用も。コロナ禍でお見舞いや面会が激減した余波で、入院中に動画を視聴できるWiFiルーターをレンタルする患者が増えている。入院患者向けのサービスとして、まとめて複数台をレンタルする病院もあり、思わぬ需要も生まれているという。

 

コロナ危機を経てさらに成長するために

人との接触を最低限に抑えることが求められるパンデミック下の世界では、「Wi-Fiルーターの活用で実現できる新しい形の需要が、まだまだあるはず。必ずしも旅行と直接、関連性があるケースばかりではないが、色々なヒントや示唆を含んでいる」と鈴木氏は指摘する。

旅行会社からは、Wi-Fiルーターを活用することで、今までとは違う国内向けパッケージツアーを作りたい、といった相談が寄せられている。ワーケーションやオンライン教育などの分野でも、旅行会社が持っているノウハウと連携することで、さらに新しい需要を掘り起こすことができるかもしれない。

また、コロナ以前、訪日旅行者によるWi-Fiルーターのレンタル利用は、国内利用の5分の1にとどまっていた。だが未曾有の危機をきっかけに、各地の自治体向けのサポートや、様々な新しい国内需要の掘り起こしに注力することになった。この経験は得難いもので、中長期的なインバウンド需要の取り込み強化にも大きく役立つはず。「当社がさらに成長するための足掛かりとなる」(鈴木氏)と力を込める。

国内WiFiレンタルサービスを提供する各社の中で、ビジョンの強み。それは、365日稼働のコールセンターなど、万一に備えたバックヤードの支援体制に加え、大口クライアント対応できる端末台数の確保だ。テレワークの急増で、国内WiFiは一時、売り切れ状態に陥ったが、ビジョンでは韓国、中国、台湾などの事業者から訪日旅行用の回線を買い取るなどして在庫を確保し、グローバルWiFiのクラウドSIM対応端末を国内で活用する工夫をしている。

この危機が収束する頃、以前の状態に戻るのではなく、これまでのマーケットにプラスアルファを獲得して、さらに飛躍を遂げる。これが今、ビジョンがコロナ禍を乗り越えた先に目指す姿だ。

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商品:国内Wi-Fiレンタルサービス「WiFiレンタルどっとこむ」

問い合わせ先:WiFiレンタルどっとこむ・問い合わせフォーム

記事:トラベルボイス企画部