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2023年夏の日本着国際線、座席数は2019年比で7割レベル、太平洋線の回復が顕著、日本の地方路線は5割と遅れ

ANA総合研究所はこのほど、2023年夏季スケジュールにおける日本着の国際線提供座席数を取りまとめた。これによると、2023年夏季スケジュール国際線航空輸送提供座席計画数(23SP)は、2578万席。夏季2022年スケジュール実績数(22SR)より1802万席増加(22SR比:332%)したが、コロナ前の2019年(19SR)より1208万席減少(19SR比:68%)している。航空会社別では、1位が全日本空輸(ANA)257万席でシェア10%、日本航空(JAL)251万席で同9.7%、チェジュ航空109万席で同4.3%の順。

海外就航地別では南北アメリカ大陸と近隣諸島(ハワイ含む)地域(TC1)が335万席(19SR比:85.2%)、ヨーロッパ・中近東・アフリカと近隣諸島地域(TC2)は176万席(19SR比:63.3%)、アジア・オセアニアと近隣諸島地域(TC3)は2066万席(19SR比:66.3%)と、いずれも2019年より減少している。構成比ではTC1は13.0%、TC2は6.8%、TC3は80.1%で、TC1の構成比が増加し、TC2とTC3が減少した。

海外就航空港別の2019年同期比については、サンフランシスコ(9万席増)、イスタンブール(3.4万席増)などは増えたが、上海(187.4万席減)、バンコク(99.4万席減)、香港(89.3万席減)、ホノルル(47.1万席減)などが大きく減らしている。

日本国内就航地別では、成田・羽田の首都圏2空港が1523万席(19SR比:79.7%)、関西空港が574万席(19SR比:62.9%)、上記3空港を除いた日本国内31空港合計は、480万席(19SR比:49.7%)と、いずれも2019年同期より減少。特に、地方部の回復の遅さが目立っている。

また、フルサービスキャリアとLCC別にみると、フルサービスキャリアは1811万席(19SR比:65.9%)、LCCは766万席(19SR比:73.6%)と、フルサービスキャリアがより大きく2019年より減少。構成比率はLCCが2.2ポイント増加した。