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若年富裕層「令和リッチ」、物価高でも消費が増加傾向、国内・海外旅行とサブスク消費が加速、読売広告社が調査

読売広告社(YOMIKO)は、20~40代の若年富裕層を新たな消費を牽引する「令和リッチ」と定義し、2021年から動向調査を実施している。このほど、第3弾となる最新調査を実施し、この層が物価高でも消費・可処分所得は増加傾向であり、その背景に副収入が後押ししているとの分析を発表した。第3弾調査は2024年11月18~25日に実施。令和リッチについては、600の有効サンプルを得た。

同社は20~40代の若年富裕層を「起業家リッチ」「世襲リッチ」「ダブルエンジン」の3カテゴリーに分類している。「起業家リッチ」は、10年以内に起業または5年以内のIPO経験と世帯年収1000万円、もしくは保有金融資産3000万円以上の層。「世襲リッチ」は、世帯の金融資産1億円以上、または5年以内3000万円以上の相続、もしくは3年以内330万円以上の贈与、1年以内100万円以上の援助をうけていること。「ダブルエンジン」は、世帯年収2000万円以上で共働きを条件としている。

消費は全体的に物価上昇の中でも増加傾向で、特に国内・海外旅行とサブスクリプションの消費が大幅に加速。1人あたり「国内旅行20万円以上」は、2022年比で6.9ポイント増の24.7%、「海外旅行50万円以上」は10.5ポイント増の18.2%となった。

また回答者のうち、金融資産を1億円以上保有する層は約3割。家族に相談せずに一度に使える最高額が100万以上は5.5ポイント増加し22.7%、ひと月の小遣い額50万円以上が5ポイント増で13%を占める結果となった。

高額消費や保有資産・所得増加傾向の背景には、副収入の後押しがある。令和リッチの約半数は継続的な副収入があり、そのうち2割は年間1000万円以上あると回答した。副収入源はカテゴリーによって異なり、起業家リッチは「YouTube」、世襲リッチは親から受け継いだと考えられる「株式配当」と「投資信託」、ダブルエンジンは「不動産賃貸収入」の割合が高い特徴が見られた。