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イタリアの観光サイト、「観光客が見ているのは、たった1%」、オーバーツーリズム緩和へ隠れた名所を紹介【外電】

イタリアの独立系観光サイト「Visit Italy」は、2025年6月23日から7月1日にかけて、「イタリアの99%」と名付けられたキャンペーンを展開した。これは、イタリアのあまり知られていない地域を知ってもらい、人気観光地でのオーバーツーリズムを緩和することを目的にしたもの。

イタリア政府観光局(ENIT)とは別組織の「Visit Italy」のルーベン・サントピエトロCEOは、「イタリアの大半の地域は見過ごされ、話題にすらなっていない。しかし、それぞれ素晴らしいストーリーを持っている」と話す。

キャンペーンでは、イタリアで最も混雑が大きく、人気の高い都市、フィレンツェ、ナポリ、ローマ、チンクエ・テッレ、ヴェネツィアの動画をInstagramとTikTokで公開。動画では、地元住民や旅行者が登場し、例えば「これがイタリアのすべてではありません。インスタグラムに投稿されただけです」と書かれたプラカードを掲げる。

キャンペーンで支援されている観光地には、アレッツォ、トロペーア、ジェノヴァ、サルデーニャ島北部、クールマイユール、リヴィーニョなど小さな町々が含まれている。

サントピエトロ氏は、「イタリアの自治体の3分の1は過疎化の危機に直面している。これらの地域の多くにとって、観光は単なる機会ではなく、地域経済を活性化させ、人間らしい経済を築くための最後の手段」と訴える。

Visit Italyは、4月にサイトをリニューアル。オーバーツーリズム対策の一環として、イタリア各地を訪問してもらえるように「隠れた名所」の掲載を始めた。

※編集部注:この記事は、米・観光専門ニュースメディア「スキフト(Skift)」 から届いた英文記事を、同社との正式提携に基づいて、トラベルボイス編集部が日本語翻訳・編集したものです。

オリジナル記事: A Social Media Message for Tourists in Italy: You've Only Seen 1%

著者:Jade Wilson 氏