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ジェイアイ傷害火災保険、海外旅行保険の事故発生状況を公表、件数1位は「治療・救援費用」、支払最高額は6415万円

ジェイアイ傷害火災保険は、2024年度(2024年4月~2025年3月)の海外旅行保険契約者の事故発生状況についてまとめた。事故発生率は21人に1人の割合で4.7%、補償項目別の事故件数の1位は「治療・救援費用」だった。同社は、事故データを開示することで、海外旅行保険の認知を高め、安全・安心に海外旅行を楽しんでもらうための取り組みとして毎年とりまとめて公開している。

「治療・救援費用」が約6割

補償項目別の事故状況は、ケガや病気の治療費用や医療搬送費用を補償する「治療・救援費」が57.6%と約6割を占め、手荷物の盗難・破損を補償する「携行品損害」が24.7%、欠航など偶然の事故での出費を補償する「旅行事故緊急費用」が12.9%で続いた。

事故発生による補償項目は地域によって大きく異なり、「携行品損害」はヨーロッパ(34%)やアフリカ(40.4%)で多い。一方、「治療・救援費用」はオセアニア(82.7%)やアジア(77.7%)、グアム・サイパンは「旅行事故緊急費用」の割合が37.9%と、全体平均の12.9%と比べて突出していた。 

補償項目別 事故発生割合(地域別:保険金支払件数ベース) :発表資料より

「治療・救援費用」の保険金支払いが300万円以上の高額医療費用事故も世界各地で発生している。特にハワイを含む北米が多く、保険金支払最高額は6415万円に上った。

発表資料より

海外は日本と比較して医療費自体が非常に高額な場合も多く、医療通訳費や帰国のための医療搬送費等が必要になったり、保険などで医療機関に対して支払い保証ができないと、十分な治療を受けられない可能性がある。