
茨城県常陸大宮市は2025年10月4日から、常陸大宮市内でマイカー乗り合い公共交通サービス「ノッカル常陸大宮」の実証運行を開始する。乗合タクシーや路線バスの運行が少ない土日祝日に、タクシー事業者が存在しない市内の美和、緒川、御前山地域と主に中心市街との間で運行。公共ライドシェアによる共助型MaaSとして持続的な公共交通の構築を目指す。実証期間は2027年3月までの予定。運行内容を検証しながら実施する。
具体的には、常陸大宮市が認定したドライバーと移動したいユーザーを、博報堂DYグループが開発したシステム上でマッチングし、ドライバーが自家用車でユーザーを目的地まで送迎する。各地区と中心街を行き来したい乗客が、住民が運転するマイカーに乗車する仕組みだ。事前予約をLINEや電話で受け付け、年齢問わず住民が利用できるようにする。料金は乗車人数にかかわらず1回あたり1000円で、運行時間は8~17時。乗車7日前から1時間前まで予約を受け付ける。
出発式典の様子
常陸大宮市は医療・福祉・商業などの都市機能を持つエリアと郊外の居住エリアを公共交通で結び、誰もが快適に暮らせるまちづくりを推進している。一方で、高齢化や人口減少を背景に担い手不足が深刻化しており、地域交通サービスの維持が喫緊の課題となっている。