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空港からの手荷物配送と、ホテルのチェックインを1つのアプリで可能に、沖縄県の事業者連携で手ぶら観光を推進、離島での展開も

沖縄で手ぶら観光の推進に向けた取り組みが進んでいる。県内の空港からの荷物配送とホテルのチェックインを一つのアプリに統合し、旅行者の利便性向上と宿泊事業者の業務効率化を両立させる仕組みだ。内閣府の「新たな沖縄観光サービス創出支援事業」に採択されたもので、ホテル向けソリューションベンダーのタップ、沖縄ヤマト運輸、furasuco、佐川急便、沖縄観光DX推進機構が連携して展開する。

2024年度には、ホテルチェックインシステムと連動した空港/ホテル間、およびホテル/ホテル間の手荷物配送予約・配送を実施。2025年度は、石垣島など離島地域への展開に加え、共通プラットフォームの構築や、一部ホテルでのロボット・スマートロッカーの導入を進める。

事業は、タップと沖縄ヤマト運輸が中心となって「LuggaFree Okinawa(ラゲフリー沖縄)」として推進しており、2025年度からは離島エリアで手ぶら観光サービスを展開するfurasuco社も加わる。「SAGAWA手ぶらサービス」やTIS社が手がける「沖縄MaaS」との連携も視野に入れ、県内の手ぶら観光サービスの一元化と普及を目指す。

将来的には、手ぶら観光利用者専用のシャトルバスの運行を計画。レンタカー利用の抑制を通じて、那覇市周辺で慢性化する交通渋滞の緩和を目指す。また、搭乗手続き時に預けた手荷物をターンテーブルで受け取ることなく宿泊先へ自動配送する仕組みの構築も検討している。