調査・コンサルティング企業のJ.D. パワージャパンは、2025年ホテル宿泊客満足度調査の結果を発表した。
都市部を中心に宿泊需要と運営コストの上昇が重なって、ホテル宿泊料金は上昇傾向が続いており、同調査によると、アッパーアップスケールホテル部門を除く4部門において、前年比1000円前後の宿泊料金上昇が確認された。
そのような状況でも、総合満足度は維持または向上。特にエコノミーホテル部門では満足度が12ポイント上昇(1000ポイント満点)した。また、人出不足の中、フロント業務が繁忙化していると考えられるが「チェックイン/チェックアウト」の満足度が全体的に向上した。
報道資料よりチェックイン手続きでは、自動化がさらに進んでいる。ミッドスケールおよびエコノミーホテル部門において、自動チェックイン機を利用した宿泊者の割合が前年比で10ポイント以上増加し、約30%に達した。
「チェックイン/チェックアウト」の満足度を見ると、フルサービス型のホテル部門では、対面による手続きの満足度が高い一方、エコノミーホテル部門では自動チェックイン機の方が高い満足度を示した。
また、チェックイン時にスタッフから「目を合わせての挨拶や会話」や「スタッフ自ら進んでの挨拶や声掛け」「スタッフの気遣いや配慮を感じる声掛け」があった場合と、なかった場合を比較すると、いずれの部門でも総合満足度に100ポイント前後の差が見られた。
2025年ホテル宿泊客満足度ランキング
J.D. パワーは合わせて2025年ホテル宿泊客満足度ランキングを発表した。各ホテルの最多客室面積帯を基に5部門に分けて測定、1000ポイントを満点として算出している。
各部門のトップ3は以下の通り。
アッパーアップスケールホテル部門
※最多客室面積が35平米以上
- 第1位:オークラ(775ポイント)2年連続で第1位
- 第2位:ヒルトン(774ポイント)
- 第3位:シェラトン(758ポイント)
アップスケールホテル部門
※最多客室面積が25平米以上、35平米未満
- 第1位:ハイアットリージェンシー(795ポイント) ※「客室」「ホテル施設」「料金」「ホテルサービス」「チェックイン/チェックアウト」の5ファクターで最高評価
- 第2位:インターコンチネンタルホテル/ANAインターコンチネンタルホテル(780ポイント)
- 第3位:東急ホテル(773ポイント)
アッパーミッドスケールホテル部門
※最多客室面積が20平米以上、25平米未満
- 第1位:京王プラザホテル(773ポイント) ※「客室」「料飲(F&B)」「ホテル施設」「料金」「チェックイン/チェックアウト」の5ファクターで最高評価
- 第2位:ラビスタ(762ポイント)
- 第3位:ホテルモントレ(757ポイント)
ミッドスケールホテル部門
※最多客室面積が15平米以上、20平米未満
- 第1位:ベッセルホテルズ(743ポイント)※2年連続で第1位
- 第2位:JR東日本ホテルメッツ(736ポイント)
- 第3位:ドーミーイン(733ポイント)
エコノミーホテル部門
※最多客室面積が15平米未満
- 第1位:スーパーホテル(717ポイント)11年連続で第1位。
- 第2位:アパホテル(706ポイント)
- 第3位:コンフォート(704ポイント)