MGMリゾーツ・インターナショナルは、ラスベガス・ストリップにおける同社施設(ベラージオ、MGMグランドなど)で日中の電力需要の最大100%を太陽光エネルギーで賄う体制を実現したと発表した。
ラスベガス・ストリップは、全長約6.8キロのラスベガス・ブールバード沿いに、世界最大級のカジノホテルやリゾート施設が立ち並ぶエリア。大型MICEの開催地としても知られ、MICE関連の来訪者が多く、近年、環境への配慮は一段と重要性を高めている。
今回の達成は、ネバダ州リンカーン郡の「エスケープ・ソーラー・アンド・ストレージ・プロジェクト」から2025年12月に供給が開始された115MW(メガワット)の太陽光エネルギーと400MWh(メガワットアワー)のバッテリー蓄電によって可能となった。
MGMリゾーツのビル・ホーンバックルCEO兼社長は「2030年までに使用する電力の100%を再生可能エネルギーで賄うという目標に向けて前進している」と述べ、「長期的なコスト安定性を実現しながら、より持続可能な運営が可能であることを示す」と強調した。同社は2024年9月にエスケープ・ソーラーLLCと25年間の電力購入契約を締結しており、長期的なエネルギーコスト削減とエネルギー価格変動へのリスク軽減を図っている。
世界のMICE・観光施設では?
大規模MICE施設や観光施設での再生可能エネルギー導入は、世界的なトレンドとなりつつある。その背景には、顧客が施設を選択する際、環境配慮が重要な要素となりつつあるからだ。
特に、世界の企業のMICE利用においては、ESG(環境・社会・ガバナンス)への配慮が開催地選定の重要な判断基準となっており、MGMのような再生可能エネルギー100%での運営は大きなセールスポイントとなる。
北米では、コンベンションセンターやスポーツアリーナでの太陽光パネル設置が進んでおり、サクラメントの「ゴールデン1センター」は100%太陽光で運営される世界初のスポーツ施設として知られている。
ホテル・リゾート施設では、日本のリゾートトラストが2022年に国内37拠点に太陽光発電設備を導入する方針を発表し、約20億円を投資して順次稼働を進めているほか、愛媛県の「ITOMACHI HOTEL 0」が日本初のゼロエネルギーホテルとしてZEB認証を取得している。モルディブやハワイでも、太陽光で全電力を賄うリゾートが登場するなど、世界各地で取り組みが広がっている。