電通は、日本の総広告費と媒体別・業種別広告費を推定した「2025年 日本の広告費」を発表した。それによると、2025年の総広告費は前年比105.1%の8兆623億円となり、4年連続で過去最高を更新した。
総広告費のうち、インターネット広告費は同110.8%の4兆459億円となり、1996年の推定開始以来初めて4兆円を超えた。また、総広告費に占める構成比は50.2%となり、初めて過半数に達した。
インターネット広告費のうち、テレビ局・ラジオ局・新聞社・出版社(マスコミ4媒体)が主体となって展開するデジタル広告費は同108.6%の1651億円、いわゆる「モール型」の物販系ECプラットフォームに出店している小売事業者が、自社商品ページにユーザーを誘導するための広告「物販系ECプラットフォーム広告費」は同112.5%の2444億円、「インターネット広告制作費」は同104.0%の4922億円へとそれぞれ増加した。
屋外広告や交通広告などのプロモーションメディア広告費は同102.0%の1兆7184億円で3年連続でプラス成長。このうち、「イベント・展示・映像ほか」は、大阪・関西万博、東京2025世界陸上などの大型イベントがあったことから、同111.2%の4748億円となった。
マスコミ四媒体(新聞、雑誌、ラジオ、テレビメディア)の広告費は、同98.4%の2兆2980億円とほぼ横ばいで推移した。
動画広告は22%増、ソーシャル広告は19%増に
電通は、インターネット広告媒体費を詳しく分析している。それによると、2025年のインターネット広告費4兆459億円からインターネット広告制作費と物販系ECプラットフォーム広告費を除いた「インターネット広告媒体費」は、ビデオ(動画)広告が大きく伸び、なかでもSNS上の縦型動画広告の伸長によって、同111.8%の3兆3093億円と大きく伸長した。
報道資料よりビデオ(動画)広告は同121.8%の1兆275億円となり、推定開始以降初めて1兆円を突破。その構成比は30%を超えた。内訳は、動画コンテンツの間に挿入されるインストリーム広告が5246億円(構成比51.1%)、ウェブサイト上の広告枠や記事のコンテンツ面などで表示されるアウトストリーム広告が5029億円(構成比48.9%)。
また、ソーシャル広告は、同118.7%の1兆3067億円となり、二桁成長を継続。構成比は39.5%。内訳は、SNS系が5508億円(構成比42.1%)、動画共有系が5126億円(構成比39.2%)、その他が2434億円(構成比18.6%)となり、 動画共有系の割合が前年からさらに増加した。
報道資料よりこのほか、インターネット広告媒体費の取引手法別では、検索連動型広告や動画共有サイトなどのプラットフォーム、アドネットワークなどを通じて入札方式で取引される運用型広告が同112.5%の2兆9352億円となり、インターネット広告媒体費に占める構成比は88.7%となった。純広告やタイアップ広告などの予約型広告は同109.1%の伸長で3042億円、成果報酬型広告は同96.1%と減少し699億円となった。
電通は、2026年のインターネット広告媒体費について、同108.3%の3兆5840億円になると予測。ビデオ(動画)広告は2026年も二桁成長を維持し、前年比114.7%の1兆1783億円になると見ている。