LINEヤフーは、「Yahoo! JAPAN」の「AIアシスタント」と「LINE」の「LINE AI」を統合し、 AIエージェントの新ブランド「Agent i」の提供を開始した。「Agent i」は「LINE」と「Yahoo! JAPAN」の両サービスからワンタップでシームレスにアクセスできるAIエージェントとして、ユーザーに向けて対話を通じた疑問解決や提案を行う。今後、複雑なタスクを代行する機能を2026年6月頃に各種サービスに実装する予定だ。
また、企業や店舗向けに、「LINE 公式アカウント」で、だれでも簡単にAIエージェントを構築できる「LINE OA AIモード」を2026年夏頃から順次提供していくほか、戦略策定から施策の実行までの一連のプロセスを一気通貫で支援するAIエージェント「Agent i Biz」を 2026年8月から提供していく計画も発表した。
同社CPOの慎ジュンホ氏は、発表の記者会見で「LINE」と「Yahoo! JAPAN」合わせて1億人を超えるユーザー数、幅広い生活シーンをカバーする100を超えるサービス数、100万を超えるLINE公式アカウント数を挙げ、「自社で持つ様々なデータベースを組み合わせられることは他のエンジンでは実現できないところ。また、いろいろな企業とダイレクトに繋がっている点も強み」と話し、競合他社との違いを強調した。
また、慎氏は将来に向けて「数千、数万のエージェントが動ける仕組みを構築していく。AIカンパニーとして日本の AI環境を変えていく」と力を込めた。
(左から)二木氏、慎氏、葭沢氏が「Agent i」の発表に臨んだ
航空券手配など20領域以上
同社上級執行役員AI Agent統括SBUリードの葭沢光伸氏は、「日常生活の中で、もっと誰もが簡単にAIエージェントを利用できる世界を実現する」と説明したうえで、その特徴として使いやすさ、正確な情報と最適な提案、実行力の3点を挙げた。
使いやすさでは、「LINE」の各タブや「Yahoo! JAPAN」の検索窓横に「Agent i」アイコンが表示され、日常的に利用するサービスからワンタップで「Agent i」にアクセス可能とした。また、複雑なプロンプトの入力を不要とし、選択肢をタップするだけで必要な情報にたどり着ける直感的なUXを採用した。
正確な情報と最適な提案では、独自のデータおよび企業や店舗の公式情報との連携を挙げた。さらに実行力では、LINE公式アカウントとの連携によって、今後展開予定の複雑なタスクの管理・代行に加えて、予約・購入後のアフターフォローまでをカバーしていく。
現在、商品選びをサポートする「お買い物」、観光モデルコースやおでかけのプランを手軽に作成できる「おでかけ」、「Yahoo!天気」と連動した 「天気」、料理を手助けしてくれる「レシピ」など7種類の領域エージェント(β版含む)で利用ができる。「新しい家電がほしい」、「京都の観光モデルコースを作って」といった日常のさまざまな相談をすると、LINEヤフーのサービスと連携したジャンル特化型の領域エージェントが興味関心や状況に応じて情報を整理し、最適な選択肢を提案する。
今夏までを目処に「航空券手配」「日程調整」「子育て」「ファイナンス」「ヘルスケア」などを加え、20領域以上で展開していく方針だ。
LINEの「Agent i」
Yahoo! Japanの「Agent i」
ビジネス向け「Agent i Biz」では戦略策定から実行まで伴走
さらに、ビジネス向けには「Agent i for Business」として「LINE公式アカウントAIモード」と「Agent i Biz」を展開していく。
同社上級執行役員コーポレートビジネスドメインCPOの二木祥平氏は「すべてのビジネスの現場、すべての企業、すべての店舗に最高のAIプロフェッショナルを提供していく」と説明した。
「LINE公式アカウントAIモード」では、AIが自然な対話で接客、予約、購買などを代行する。二木氏は「24時間365日、いつでもどこでも、そして何人お客さんが来ようとも対応することができるようになる。人手不足対策も含めてAIボットが解決していく」と強調した。今年夏頃から順次提供を開始していく予定で、すでに20社以上と導入に向けた検討を進めているという。
「Agent i Biz」では、LINEヤフーのビジネスツールを開設から運用まで自律的に実行するほか、LINEヤフーのサービスとデータをもとに、最適な施策を先回りで提案する。さらに外部連携にも対応する。二木氏は「例えば、ECサイトで集客してもコンバージョンにつながらないという課題の解決も、このAIエージェントに丸投げすることができる」と説明した。