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欧州、燃料不足に備えた航空ガイドライン策定へ、供給監視や発着枠の管理など、ホルムズ封鎖に「破滅的影響」懸念

欧州委員会のアポストロス・ジジコスタス欧州委員は、2026年4月21日、イラン戦争によるジェット燃料不足が発生した場合に備え、空港の発着枠(スロット)、燃料の過剰積み込み制限(アンチ・タンカリング)、乗客の権利、および公共サービス義務への対応方法について、航空会社向けのガイドライン(指針)を欧州委員会が提示すると発表した。

ジジコスタス氏は、「現時点」で燃料不足は起きていないとしつつも、ホルムズ海峡の封鎖が続けば、欧州および世界にとって「壊滅的な」結果をもたらすと述べた。EUはジェット燃料需要の約30〜40%を輸入に頼っており、その半分は中東産である。

欧州委員会は、22日にエネルギーおよび運輸分野に関するより広範な政策パッケージを提示する予定だ。ジジコスタス氏は、まずはジェット燃料から供給を監視するため、「新たな燃料監視機関」を設立すると述べた。

EU運輸相会議後、記者団に対して同氏は、「実際に供給上の問題が生じた場合、緊急備蓄を最大限に活用しなければならない。国家による燃料放出はいかなるものであれ、市場の歪みを避けるため、完全に透明性を持って行われなければならない」と語った。

また、今後数週間から数ヶ月の間に「大規模な欠航」が発生する兆候はないと付け加えた。

ブリュッセルで行われた記者会見で同氏は、一連の対策の一環として、中東からの輸入依存度を下げるため、持続可能な航空燃料(SAF)および合成燃料の生産を急速に拡大しなければならないと強調した。

EUの「アンチ・タンカリング(燃料の過剰積み込み防止)」措置は、航空機が価格の安い場所で必要以上の燃料を積み込むことを防ぐためのものだ。現行法にも燃料不足時の例外規定は含まれているが、欧州委員会はそのルールをより明確化する。

また、欧州委員会は、欧州標準よりも凝固点が高い米国のジェット燃料「Jet A」など、代替品の輸入選択肢も検討している。

「現時点で人々の生活、仕事、旅行のあり方に介入する必要はない。欧州は夏の間、すべての観光客やゲストを迎える準備ができている」とジジコスタス氏は述べ、燃料価格の高騰を理由に、航空会社がフライトの遅延や欠航に対する補償を免除されることはないと付け加えた。

※本記事は、ロイター通信との正規契約に基づいて、トラベルボイス編集部が翻訳·編集しました。