フィジー政府観光局は、日本市場での観光プロモーションを本格的に再始動する。同局の日本市場における体制を一新し、日本代理店にフォーサイト・マーケティングとワールド・コンパスを指名。このほど、旅行会社やメディアを対象とした「ツーリズムフィジー・ジャパンロードショー」を開催した。
※写真:日本市場での共同代表となるフォーサイト・マーケティング能登重好氏(左)/ワールド・コンパス根来勇人氏
ロードショーであいさつに立った根来代表は、「まずは日本市場でフィジーの認知度を高め、旅行者数を増やすことで直行便の運航本数の上積みにつなげたい」と語り、旅行者数の増加に向けてリゾートデスティネーションとしてのポジションを確立していく意気込みをみせた。
共同で日本代表を務める能登氏は、フィジーの強みとして自然や安定した政情・社会、治安の良さなどを強調し、ハネムーン、ファミリー、女子旅、教育旅行など幅広いターゲットに向けての提案を強化していく方針を語った。
当日は、現地からの来日を含めて観光事業者9社が参加。各社の紹介とともにフィジーの魅力を訴求した。
BtoB、BtoCを連動、まずは1万4000人を目標に
フィジーへの海外からの観光客は、2025年に過去最多となる約93万人を記録し、コロナ禍を経て成長を続けている。特に、オーストラリア、ニュージーランド、北米からの訪問者数が堅調に推移している状況だ。一方で、2025年の日本からの渡航者は8360人。コロナ禍以降、増加が続いているものの、ピーク時には4万人規模だったことを鑑みると完全な回復には至っていない。
こうした状況を踏まえ、同局では、今後の日本人旅行者数の目標を1万4000人に設定。これは、フィジーエアウェイズの座席供給量の半分にあたる水準で、現実的な数値と見ている。
この目標に向けて、同局が最優先するのは、旅行業界内と消費者双方で「ビーチデスティネーションとしてのフィジー」の認知を取り戻すことだ。コロナ禍以降、日本市場における認知の低下が課題となっており、今後の施策では旅行業界向けのBtoBと消費者向けのBtoCを一体的に運用する。
能登氏は、従来のデスティネーションマーケティングでは両者が分断されるケースもあったとし、「BtoBへのアプローチが、その先のCまで届くようにしたい。さらに、BtoCで実施したことが旅行業界にも返ってくるようなプロモーションを展開する」と述べた。
航空路線では、現在、フィジーエアウェイズが日本/フィジー間を週2便で運航している。能登氏は、週2便では「個人で行くには短すぎるか長すぎるか、どちらかになってしまう」と課題を示しつつ、まずは送客数を増やし、その先に週3便化を見据える考えを示した。一方で、週2便の運航形態を活かし、1週間程度の長期滞在を促すメッセージも発信していく方針だ。
ハネムーン、ファミリー、教育旅行、多層的に需要開拓
ターゲットは、ハネムーン、ファミリー、女子旅、教育旅行、マリンスポーツなど幅広い。フィジーには高級リゾートから4つ星、3つ星クラスまで宿泊施設があり、多様な顧客層を受け入れられるとみている。
ハネムーンについても強化する。旅行会社と連携したハネムーンフェア出展などを進め、かつて一定の認知があったウェディングやハネムーンの目的地としてのポジションを復活させたい考えだ。
ファミリーでは、キッズキャンプやベビーシッターなど、子どもを預けられるサービスを訴求する。能登氏は、「現地に子どもをケアする施設は、ほぼすべて宿泊施設にもある」と説明した。
教育旅行では、英語が公用語である環境を強みに、留学や英語学習を組み込んだ旅行需要の開拓を進める。能登氏は、教育旅行では保護者の安心感が重要だとし、フィジーの認知向上が不可欠との見方を示した。
今後は、プレスツアー、テレビ番組制作への協力、ガイドブック制作、フィジー関連イベント、インフルエンサー施策、旅行業界メディアとの連携などを展開する。能登氏は、現在を「一から出発」と位置付け、日本市場で再びフィジーの存在感を高める考えを強調した。