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HIS決算、第3四半期は増収減益、旅行事業は中東情勢と円安で大幅減益、ホテル事業は増収増益 ―2026年10月期

エイチ・アイ・エス(HIS)は、2026年10月期第3四半期(2025年11月1日~2026年7月31日)の連結決算を発表した。それによると、売上高は前年同期比104.9%の2793億円と増収となったものの、営業利益は同81.9%の51億3200万円、経常利益は同76.2%の46億500円、四半期利益は49億9000万円の損失で減益となった。HISは、最終損益には、第2四半期決算時に公表した「グアムリーフホテル」の土地取得でリース解約に伴う損失として約60億円の特別損失を計上したことが大きく影響した。

セグメント別では、主力の旅行事業の売上高は同104.3%の2284億9600万円。燃油高や中東乗り継ぎ便ツアーの不催行が長期化したことで、国内外の旅行事業において欧州方面を中心に需要が伸び悩んだ。一方、米国の野球観戦やテーマパークなどの添乗員付きツアーでビジネスクラスやプレミアムエコノミークラスへのアップグレードが前期比で二桁増になったという。さらに、シンガポールやベトナム、オセアニア方面でのLCC利用のツアー商品の拡販が全体を下支えした。

営業利益は同59.9%の28億3500万円と大幅な減益。その要因として、円安の常態化と燃油サーチャージ高騰の影響に加えて、中東情勢の影響に伴う中東および欧州方面への送客数の大幅な低下を挙げた。HISによると、第3四半期単体での中東への送客数は前年同期比で47%、欧州については89.7%まで減少。第3四半期単体でのキャンセル取扱高の影響額は約90億円に上ったという。なお、中東経由の欧州行きツアーについては、8月7日出発分から順次再開している。

このほか、ホテル事業の売上高は同109.5%の206億3200万円、営業利益は同114.6%の34億1300万円となり、9ヶ月累計で増収増益を達成した。自社オンライン直販の拡大やコラボレーションルームの企画が奏功したという。

九州産交グループの売上高は同106.4%の201億800万円、営業利益は同118.3%の7億3200万円となり、9ヶ月の累計売上高では過去10年で最高を記録した。

第4四半期、中東系航空会社利用のツアーが急回復、高付加価値旅行も好調

通期業績予想は、2026年6月12日公表の修正値を据え置き、売上高3950億円、営業利益120億円、経常利益115億円、当期純損失10億円を見込む。

HISは第4四半期(2026年8月~10月)の事業環境についても説明。旅行事業の取扱高は、足元で同111.5%と上向いている。その要因として、燃油サーチャージの値下げ、中東系航空会社利用のツアー再開後の急速な回復、高付加価値商材の更なる販売強化を挙げた。

このうち、中東系航空会社利用のツアーについては、9月で前年比74.5%、10月で同73.7%まで回復しているという。また、第4四半期の高付加価値商材については、添乗員ツアーにおけるプレミアムエコノミー・ビジネスクラスの予約が、前年同期比で126.2%と好調に推移している。

2026年7月28日に発災した熊本地震の九州産交グループへの影響について、インフラや主要施設は9月1日までに通常体制へ移行していることから、今期の業績への影響は限定的との見方を示した。

同社の澤田秀太社長は、機関投資家・アナリスト向けの決算説明会で今後の方針について「外部環境も好転してきてる。今後もより積極的な販売促進、広告展開、組織のスリム化、統合、事業の選択と集中、積極的な攻めのM&Aを行い、営業利益率および従業員一人当たりの営業利益額を高め、中期経営計画の目標達成のため着実にアクションを進めていく」と話した。