インフィニ トラベル インフォメーションは、IATA旅行会社向けに「INFINI NDCセミナー」を開催し、次世代流通規格NDC(New Distribution Capability)に対応した新たなGDSモデル「INFINI NDC Connect」について、2026年9月10日時点で、エア・カナダ、フィンエアー、エバー航空、キャセイパシフィック航空、ANA、シンガポール航空の6社が稼働予定航空会社となったことを明らかにした。10月27日のリリースに向け、さらに稼働航空会社を追加していく。
「INFINI NDC Connect」は、既存の旅行会社向け端末と連携し、NDCコンテンツを検索・手配できる「INFINI NDC PLUS」として2026年10月27日にリリースされる。
NDCは準備段階から実用段階へ
NDCは、国際航空運送協会(IATA)が2010年代前半から推進している新しい流通規格。従来の航空券予約システム端末「INFINI LINX PLUS」で使われているテキスト形式(EDIFACT)から、画像や座席図といったXMLベースのグラフィック情報のやり取りを可能にする。
同社上席執行役員営業部長の井上浩二氏は「世界で多くの航空会社がNDCの開始に動き出しているなか、いよいよ日本市場でも動きが見えてきた。これまで準備段階だったが、いよいよ実用段階としての環境が整ってきた」と説明。IATAは、2030年までを目途にNDCを通じたOffer(航空会社が顧客に最適化された運賃・サービスの組み合わせを提示)とOrder(顧客が選んだ内容を「ひとつの注文」として一元的に管理)から成る「Modern Airline Retailing」の実現を目指している。NDCによって、旅行会社ではワークフロー、操作性、手配のオペレーションが変わってくるが、井上氏は「NDCを開始しても旧来の通信がなくなるかというわけではなくて、この先も長く併用期間が続くだろう」との見通しを示した。
このほか、井上氏は現時点での課題についても言及。まず、LCCを含めすべての航空会社がNDCに取り組んではいないことを挙げた。また、旅行会社のオペレーション切り替えの負担も課題感として残っているとした。さらに、NDCは段階的に機能整備が進んでおり、現時点で従来と同様の機能がすべて実現できるわけではないことにも触れた。
「INFINI NDC Connect」について説明する井上氏
「INFINI NDC PLUS」の10の推奨機能
NDCを導入するために、旅行会社は航空会社ごとに個別接続が必要となり開発負担が大きくなるが、「INFINI NDC Connect」はその個別開発接続を一手に担う。このことから、旅行会社は「INFINI NDC Connect」を通じて航空会社のNDC機能をそのまますぐに利用することが可能になる。
従来の「INFINI LINX PLUS」利用者は、ログインIDやパスワードの入力なしで、「INFINI LINX PLUS」上のアイコンから手配ツールの「INFINI NDC PLUS」を起動することができる。
セミナーでは、「INFINI NDC PLUS」の10の推奨機能が紹介された。検索機能では、NDC、EDIFACT、LCCの全ソースを同時に検索比較しながら手配を進められる「検索機能全コンテンツ同時検索」、往路復路を片道ずつ検索し、組み合わせることでより安い運賃を探す「往復別検索」、予約済みのEDIFACT PNRからNDCを検索する「NDC比較検索」、Non-IATA旅行会社がNDC手配できる「NDC接続機能」が説明された。
また、旅行会社から多く要望があった機能として、NDC、EDIFACT、LCCすべての見積書作成に対応する「見積作成機能」、英語で表示されるNDC運賃ルールがリアルタイムで日本語翻訳される「日本語翻訳機能」が紹介された。
さらに、NDC手配をより便利にする追加機能として、「NDC運賃データPQ作成」「アカウントコード事前登録」「NDC運賃発券TL通知」「クレジットカード登録連携」が挙げられた。
10月1日から申請受付
インフィニでは、旅行会社向けにNDC運用サポートも展開している。同社ポータルサイト「INFINI FOREST」ではNDC専用ページを開設。NDC解説ページ、お知らせ情報、各航空会社からの運用情報、その他マニュアルや申請方法などを提供している。また、開発者向けには「INFINIデベロッパーセンター」でAPI接続の方法や仕様書を公開している。
「INFINI NDC PLUS」は無料で利用することが可能だが、稼働航空会社が設定するNDC接続機能については、事前に申請をする必要がある。「INFINI FOREST」の申請ページへアクセスし、「INFINI NDC PLUS」で稼働するすべての航空会社と接続する「一括稼働」あるいは希望の航空会社と接続する「個別稼働」を選択する。インフィニでは、10月27日の本格稼働を前に、10月1日から先行申請の受付を開始する。