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東南アジア旅行市場、2026年は成長率2%に鈍化へ、インドネシアがタイを抜き最大市場に【外電】

2026年の東南アジア旅行市場の成長率は、米イラン戦争による燃料ショックで2%に鈍化する見込みだ。米旅行調査会社フォーカスライトは、この影響に伴う2029年までの最新予測をこのほど発表した。

2025年に東南アジア最大の旅行市場となったのはタイで、総予約額は179億ドル(約2兆8282億円)となった。僅差でこれに続いたのはインドネシアの同177億ドル(約2兆7966億円)だが、フォーカスライトでは、2026年はインドネシアがトップになるとの見通しを明らかにした。

この変動は、東南アジアにとって厳しい年となるなかで起きている。同地域の2025年の総旅行予約額は、前年比6%増の630億ドル(約9兆9540億円)に達した。しかしフォーカスライトがまとめた最新レポート「Southeast Asia Travel Market Essentials 2026」によると、2026年は成長が鈍化する見込みで、しかも第4四半期の業績が好調であることが前提になっている。

東南アジア各国の総旅行予約額(米ドル)

燃料コストで変わる空の旅

米イラン戦争によって、東南アジアの全域で、ジェット燃料価格は上昇した。航空会社は燃料サーチャージや運賃の値上げによって追加コストを旅行者に転嫁しており、格安航空会社は路線の削減もおこなっている。2026年の航空会社の総予約額は、335億ドル(約5兆2930億円)から344億ドル(約5兆4352億円)に増加する見込みだが、これは旅客数の増加ではなく値上げが主な要因となっている。

路線図の変化はまだ続いている。アジア系航空各社は、東南アジアの地方都市への路線拡充を進めている。供給が縮小したヨーロッパへの長距離路線では、ルフトハンザ航空やシンガポール航空がその穴を埋めるように進出している。

運賃値上げで旅行先には近くを選ぶ傾向

航空運賃が高騰した結果、マレーシアやインドネシアでは国内旅行がにぎわうようになっている。インバウンド旅行者数が減っているタイでは、(国民に対し)地元でのローカルツーリズム(国内旅行)を促すインセンティブが提供されている。

ホテルの成長は足踏み状態

2026年のホテルの総予約額は284億ドル(約4兆4872億円)で、前年比で横ばいとなる見込みだ。航空運賃の上昇と路線縮小、消費者の割安な旅行商品を選ぶ価格志向によって、需要は頭打ちとなっている。主要都市では、新規開業による供給増がさらなる圧力となっている。

オンライン予約はさらに拡大

オンライン予約額は、2025年の412億ドル(約6兆5096億円)から2029年には516億ドル(約8兆1528億円)に増加すると予測している。強力なオフライン・チャネル、国営の航空会社や鉄道会社による直販といった逆風はあるものの、同年までに、OTAは予約全体の42%を占める見込みだ。

なお、今回のフォーカスライト市場予測は、戦争による今後の影響を完全に織り込んだものではなく、最終的な状況は、紛争がいつまで続くかに左右される。

同レポートでは、航空、ホテル、鉄道、レンタカーの各セグメント別データ、インドネシア、マレーシア、シンガポール、タイの国別分析に加え、新しくウェルネスおよびクルーズについて取り上げている。

※ドル円換算は1ドル158円でトラベルボイス編集部が算出

※この記事は、世界的な旅行調査フォーカスライト社が運営する「フォーカスライト(Phocuswright)」から届いた英語レポートを、同社との提携に基づいて、トラベルボイス編集部が日本語翻訳・編集したものです。

オリジナル記事:Indonesia set to overtake Thailand as Southeast Asia's largest travel market