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リクルート、シニア向け旅行子会社「ゆこゆこ」を完全譲渡へ

リクルートホールディングスは2016年7月27日に開催した取締役会で、100%子会社である「ゆこゆこ」社の全株式をゆこゆこホールディングスに譲渡することを決議した。ゆこゆこホールディングスには、ユニゾン・キャピタル、福岡キャピタルパートナーズ、静岡キャピタルがそれぞれ運用するファンドなどのほか、電通が共同出資する予定。譲渡日は2016年8月31日、譲渡価額は202億円となる見通しだ。

「ゆこゆこ」は、シニア層に特化した旅行雑誌「ゆこゆこ」と国内宿泊予約サービス「ゆこゆこネット」を運営してきた。2006年にリクルートが買収後、完全子会社化してその成長を推進。その一方で、現在リクルートが運営する情報誌「じゃらん」やオンライン旅行予約サイト「じゃらんnet」では、シニア層を含めた全世代の利用者層が増加している。この背景を受けてリクルートでは、「ゆこゆこ社のさらなる成長には、リクルート以外のパートナー企業との協業が望ましいと判断」するに至ったという。

なお、同株式譲渡に伴い、リクルートホールディングスでは2017年3月期の連結決算で196億円(予定)を、個別決算で195億円(予定)を株式売却益として特別利益に計上する見通し。これを含め、同日発表された修正後の連結業績予想数値(2016年4月1日~2017年3月31日)によれば、売上高は1兆8300億円(前回発表予想よりも1400億円増、前年比8.3%増)、営業利益は1170億円(同45億円減、前年比3.7%減)、経常利益1220億円(同45億円減、前年比3.6%減)、親会社株式に帰属する当期利益は前回予想よりも125億円増となり、前年比20.3%増の740億円に。EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)は前回公表値よりも60億円増の2230億円となる見通し。