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米国、ワクチン接種済みの旅行者に隔離なしの新方針、一方で、クルーズ再開は不透明

米マイアミを本拠とするノルウェージャンクルーズラインは、すべての乗客および乗員に対して、遅くとも乗船2週間前までに新型コロナウイルス・ワクチンの接種を義務付けたうえで、2021年7月4日から米国発のクルーズを再開させたい意向だ。同社は、まず60%のキャパシティで航海を再開し、8月には80%、9月には100%での運航を実現したい考え。

米疾病予防管理センター(CDC)は、パンデミック発生を受けて、2020年3月から米国の港を発着するクルーズの航海を禁止している。

CDCは4月2日に、2回のワクチン接種を終えた人に対して、国内旅行の実施については、検査および旅行後の隔離も必要ないとする新しいガイダンスを発表した。一方、クルーズの再開については、より多くの技術的な要件を付けており、クルーズをいつ再開させるかについてもまだ言及していない。

CDCは「クルーズ再開については、業界や港湾と協力していくことを約束する」と話しているものの、「世界的に感染拡大が依然として収まらないなか、安全で責任のあるクルーズはまだ困難」という見解を示している。

クルーズの業界団体であるクルーズラインズ・インターナショナル・アソシエーションは、このCDCのガイダンスを非難。航海禁止の措置を解除するように求めている。

なお、ノルウェージャンクルーズラインでは7月25日からヨーロッパ、カリブ海でのクルーズを再開することを発表している。