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JAL連結決算、最終損益579億円も赤字縮小、国際貨物が好調 ー2022年3月期第1四半期

JALグループが2021年8月3日発表した2022年3月期第1四半期(2021年4~6月)連結決算は、純損益が579億円の赤字(前年同期は937億円の赤字)だった。供給調整による変動費の抑制、人件費削減など費用を圧縮して赤字幅を357億円と大幅に減らしたものの、新型コロナウイルス感染拡大による航空旅客需要の低迷が依然として続いた。

売上収益は前年同期比では74.1%増の1330億円だったが、新型コロナの影響がなかった2019年同期比では61.9%減の減収。EBITは前年同期の1310億円の損失から改善して483億円縮小したものの、826億円の損失となった。

国際旅客事業は今もなお、各国の厳しい出入国制限により、旅客数が15万1000人にとどまり、旅客収入は2019年同期比で91.4%減の112億円だった。国内旅客事業についても、度重なる緊急事態宣言およびまん延防止等重点措置の発出で低迷し、旅客数は270万8000人、旅客収入は2019年同期比で70.1%減の380億円となった。

一方、航空貨物については、旅客便減便の影響で需要がひっ迫し、国際貨物需要が引き続き好調。貨物郵便収入は2019年同期比で109.7%増の476億円と好調だった。

手元流動性については、2021年6月に普通社債で300億円を調達。さらに244億円の借入を実施し、6月末時点で現預金3570億円に未使用のコミットメントライン3000億円を加えた6500億円を確保している。

2022年3月期の連結業績予想については、不確定要素が多いため発表を見送り、日本を含む各国の感染状況やワクチン接種状況、需要動向を見極めることが可能になった段階で開示するとしている。