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空港での「生体認証手続き」容認派が73%に大幅増加、待ち時間の短縮に期待、データ管理に透明性を求める声も

国際航空運送協会(IATA)が実施した「世界旅客調査(GPS)」によると、多くの人が出入国手続きが迅速に終了し、列に並ぶ時間が短縮されるのであれば、生体認証を使用したいと考えていることが分かった。

全体の73%が、「空港での手続きが改善するなら生体認証を共有してもいい」と回答。2019年の46%から大幅に上昇した。また、88%が「出国前の迅速な手続きのためなら個人情報を共有してもいい」と回答した。

実際に生体認証データを活用したことがある人は全体の3分の1(36%)にとどまるものの、そのうち86%が満足と回答した。

一方で、データ管理が課題と考えている人は56%にのぼり、多くの人が「誰がデータを管理するのか明らかにすべき(52%)」、「そのデータがどのように使われるのか明らかにすべき(51%)」と考えていることも分かった。

空港での列については、55%が「搭乗で最も改善すべき点」と指摘。そのほか、「保安検査場で最も改善すべき点」が41%が、「出入国手続きで最も改善すべき点」が38%。

IATAによると、パンデミック前の空港での入国手続き時間は平均1.5時間だったが、パンデミック後は、旅客数が大幅に減少しているにもかかわらず、検査結果やワクチン証明などの確認のために3時間に伸びている。

調査では、手荷物のみの場合、85%の人が45分以内に空港でのすべての手続きを終えたいと考えており、手荷物を受け取る必要がある場合では、90%が1時間以内に空港を出たいと考えていることも分かった。