
デンマークのコペンハーゲン観光局(ワンダーフル・コペンハーゲン)は、2025年夏に旅行者が環境活動の成果を文化体験に利用できる新しい取り組み「CopenPay」を拡大する。昨年、試験的導入していた。
「CopenPay」は、環境にやさしい移動手段や地域社会との関わりなど、責任ある観光をおこなった旅行者に対して、無料体験や割引きなどの特典を提供する施策。今年、再始動する「CopenPay」には、コペンハーゲン市内90ヶ所の施設が参加、期間は2025年6月17日から8月17日の9週間。施設数、期間ともに昨年の3倍の規模になる。
昨年は、サイクリング、清掃活動への参加、都市型農場でのボランティア活動といった活動に対して文化体験の特典を提供していた。今年は、「鉄道でコペンハーゲンに到着」、「市内に4泊以上滞在」などの旅行者に、無料の自転車レンタル、ヨガセッション、ガイド付きツアー、国立博物館、クロンボー城、デンマーク国立美術館、アーバンガーデンなど市内の主要観光スポットへの割引入場などの特典を提供する。
ワンダーフル・コペンハーゲンのソーレン・テゲン・ペダーセンCEOは、「CopenPayの目標は、より多くの観光客を街に呼び込むことではなく、観光客に対して、より持続可能な方法での旅行への意識を高めること」と話している。また、4泊以上に設定したことで、滞在期間の延長を促す。
昨年の試験導入では、4週間の実施期間中、自転車レンタルは29%増加した。調査によると、参加者の98%がこの取り組みに賛同したという。
ワンダーフル・コペンハーゲンでは、コペンハーゲンだけでなく世界中の都市にこの取り組みを拡大させていきたい考えを示している。