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世界のサステナブル旅行で新たなデータ基盤、「Travalyst」が、比較可能で独自システムに統合可能なデータ提供へ

サステナブル旅行を推進する非営利団体の「トラバリスト(Travalyst)」は、新たなサステナビリティデータプラットフォーム「Data Hub」を立ち上げた。このプラットフォームは、旅行業界全体でサステナビリティデータへのアクセス性を強めるともに、信頼性、コンプライアンス、比較可能性を高めるもの。

「トラバリスト」は世界大手OTAを中心に2019年に設立。エクスペディアやブッキング・ドットコム、トリップ・ドットコムらが創立メンバーで、サステナブル旅行に関するさまざまなデータを共有している。今回発表された新たなData Hubは、これまで断片化され一貫性がなかったデータを再構築し、信頼性が高く、コンプライアンスに準拠した比較可能な情報へと変換する。このハブを利用することで、OTA、企業の旅行管理者、政策立案者など業界関係者は必要なツールやサービスを構築することが可能になるとしている。

Data Hub自体は、分析、ベンチマーク、レポート作成などの機能を提供するものではなく、中立的なデータ提供の場として機能する。

具体的には、個々の事業者と大規模データプロバイダーの両方からサステナビリティに関わるデータを取得。コンプライアンスに準拠した比較可能な形式で、予約プラットフォーム、社内レポートシステム、分析ダッシュボードなど、パートナーが独自のシステムに統合できるデータを配信する。

Travalystがビジネス・サステナビリティ・マネージメントのスタートアップ「Weeva」を買収したことで、このData Hubの構築が可能となった。

今後は、宿泊施設、旅行先、鉄道、エンドツーエンドの旅程における生物多様性と社会の持続可能性に関するデータが統合される。

Travalystには現在、アマデウス、ブッキング・ドットコム、エクスペディア・グループ、グーグル、マスターカード、セーバー、スカイスキャナー、トラベルポート、トリップ・ドットコム、トリップアドバイザー、ビザが参画している。