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福井県越前市で、インバウンド向けにNFT活用プロジェクト、市内の体験工房と連携、JTB、戸田建設、富士通の協業で

JTB、戸田建設、富士通の3社は、福井県越前市で、訪日外国人観光客の誘客拡大を目的とした観光DXプロジェクト「ECHIZENクエスト」の実証実験を2025年11月から2026年1月末まで実施する。

「ECHIZENクエスト」は、越前市内の体験工房と連携し、越前和紙、越前打刃物、越前箪笥、越前漆器、越前焼などの伝統工芸や眼鏡、繊維などのモノづくりの工房をめぐる体験型コンテンツ。観光体験の質を高めることで、関係人口の拡大と地域活性化を目指す。

参加者は各スポットで体験を通じて越前市にゆかりのある紫式部をモチーフにしたNFTを受け取ることができる。このNFTは観光体験の証明としての意味を持ち、地域への支援やお土産との交換が可能。

3社は、NFT技術を活用したビジュアルコインで「支援金のデジタル化」や「体験証明のデジタル化」を実現することで、地域観光の高付加価値化を目指す。将来的には、特定地域内で利用可能な通貨やポイント制度、NFT保有者割引や限定体験などの特典との連携も視野に入れる。

また、越前市での取り組みを、文化資源の保護と地域活性化のモデルケースとして他地域でも展開していきたい考えだ。

報道資料より戸田建設は、2021年に福井県越前市と官民連携協定を締結。北陸新幹線越前たけふ駅周辺のスマートシティ構想を推進している。

JTBは、地域課題の解決と新規事業創出を目的とした「GLOCAL Sustainability Project(GSP)」を2021年に開始。2024年には越前市を舞台としたプログラムを実施し、富士通社員が、NFTを活用した新たな観光体験を提案した。

富士通は、2023年からJTBと共同で訪日外国人富裕層向け観光DXサービスの研究を推進。NFT技術を活用したデジタル通貨の地域活性化への応用を模索している。