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和歌山県那智勝浦の無住職の寺院を再生するプロジェクト、出資者の8割が海外居住者、文化財保全と宿泊・体験の拠点に

歴史的建造物に特化した不動産ファンドの仕組みを運営支援をするPlanet Labs社は、「那智勝浦ファンド」について、出資申込みが募集開始から1ヶ月弱で1000万円に達したことを明らかにした。

那智勝浦ファンドは、和歌山県那智勝浦町にある「寳光寺(ほうこうじ)」をはじめとする那智勝浦の無住職寺院を対象とした投資プロジェクト。地域に根ざした歴史的建造物への小口投資プロジェクト「PlanetDAO(プラネットダオ)」の第4号案件となる。

世界遺産・熊野古道沿いに位置する寳光寺を宿泊・体験の拠点として再生し、持続可能な形で文化財の保全と地域観光の発展を両立させることを目的とする。

出資申込者は27人で、その約8割が海外居住者。日本以外では、アジアから33%、欧州から22%、北米から15%だった。

Planet Labsはこれまで、和歌山県那智勝浦町の築170年の寺院や神奈川県葉山町の古民家を対象にPlanetDAOを通じた資金調達の仕組みを提供し、それぞれのプロジェクトで各100人を超える出資者から各約4000万円の資金調達を成功させている。

PlanetDAOとは、歴史的建造物を小口出資で再生・運営する仕組み。収益分配だけでなく意思決定にも参加でき、用途継続や公共性は種類株式で担保し、地域と協働する。