写真:ロイター通信
イタリア・ミラノ市は、オーバーツーリズム対策の一環として、短期宿泊賃貸(STR=Short Term Rentals)の所有者に対して、公共スペースからセルフチェックイン用のキーボックスを撤去するよう命じた。住民からは、キーボックスが見苦しいとの声や、対面のないチェックインはセキュリティ上のリスクをもたらすとの声があがっていた。
ミケーレ・アルビアーニ市議会議員は「宿泊客によるセルフチェックインは、私人が公共スペースを不適切に利用することにつながる。また、キーボックスの無制限な増加は住民に不便をもたらす可能性がある」との声明を出した。
市議会によると、2026年1月から遵守しない住宅所有者には最高400ユーロ(約7万2000円)の罰金が科せられる。同様の措置は、2025年初めにフィレンツェでも導入されている。
欧州の観光地では、オーバーツーリズムと家賃高騰に対する抗議活動の中で、STRが政治的にデリケートな問題になっている。イタリアでは、ジョルジャ・メローニ首相率いる右派連合が近頃、STRに対する税制優遇措置を廃止する計画を一旦撤回したと報じられている。
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