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マリオット、グーグルと「AIモード」で直接予約できるシステム構築へ、AIが流通構造の再定義【外電】

マリオットは、グーグル(Google)と連携してエージェント型AI予約ツールを開発していることを発表した。しかし、それによって何ができるのか、まだ多くの疑問がある。

マリオットのアンソニー・カプアーノCEOは第4四半期決算説明会で、Googleの「AIモード」を通じて直接予約を処理するシステムを構築中であることを明らかにした。「Googleと協力し、Googleの『AIモード』を通じた予約を容易にする『優先検索体験(priority search experience)』の設計を開始した。予約は『AIモード』を通じて処理されることになる」と発言した。

2025年11月に発表されたGoogleのAIを活用した新たな旅行計画方法では、ユーザーが平易な言葉で希望をリクエストすることで選択肢を比較し、絞り込むこともできる。例えば、「コンベンションセンターの近くでプール付きのホテル」などだ。Googleのブログでは「将来的には、航空券やホテルの予約を『AIモード』で直接完了させることも可能になる」と投稿されていた。

実際には、この境界線は連携の深さに依存する。旅行ブランドが必要な連携を確立していれば、ユーザーは「AIモード」のインターフェース内で決済まで完了することができるが、そうでない場合は、外部サイトやポップアップに誘導されることになるだろう。カプアーノCEOは、この点について具体的な説明をしていない。

マリオットの「優先検索体験」

2025年11月のスキフトとのインタビューで、Googleのトラベル担当エクゼクティブであるジュリー・ファラゴ氏は、「GoogleはOTAになるつもりはない」と明言した。予約機能はOTAパートナーが提供するため、エージェント型ツールには「非常に深いパートナーとの連携」が必要とも語っていた。

一方、マリオットは「優先検索体験」と表現しているが、特定のOTAブランドが優遇される可能性は低いと思われる。また、Googleは、OTAパートナーが検索結果で有利なランキングを獲得することはないとしている。

ホテルチェーンにとって、早期に『AIモード』対応の仕組みを構築することは、トランザクション層(決済機能)へのアクセスを確保することを意味する。GoogleのAI内で予約を完結させる技術を備えることは、ユーザーを離脱させずに決済まで導けるということであり、ユーザー体験において大きなアドバンテージとなる可能性がある。

ダイレクトチャネルでの活用

カプアーノCEOは、このAIモードとの連携を直接予約戦略を強化する手段と位置付けた。これは、社内プラットフォームの刷新からChatGPTを含む、さまざまな技術パートナーとの連携まで、幅広い戦略の一部に過ぎない。実際、マリオットは、OpenAIが新たに開始した広告パイロットプログラムへの早期参加を表明している。

カプアーノCEOは、マリオットにとってAIは「顧客獲得のパラダイムを再定義し、非常に効率的な方法で直接予約チャネルを強化する機会となる」と話している。

AIインターフェースがより「取引完結型」に進化するにつれ、焦点は単なる「リンクの有無」ではなく、顧客を予約フローの中にとどまらせるための「深いAPI連携」へと移っていくだろう。

つまり、AI内で在庫照会や決済が完結する高度な連携を持つブランドが優位に立つことになる。

一方、マリオットは同社の報告書の中で、「既存および新興の旅行仲介業者によるAI機能の導入は、顧客の旅行計画や予約方法に変化をもたらし、時間の経過とともに流通コストを上昇させる可能性がある」とも警戒感を示した。

※編集部注:この記事は、米・観光専門ニュースメディア「スキフト(Skift)」 から届いた英文記事を、同社との正式提携に基づいて、トラベルボイス編集部が日本語翻訳・編集したものです。

オリジナル記事:Marriott Says Google AI Mode Will Process Hotel Bookings, Not Just Send Links

著者:Adriana Lee氏