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世界で広がる航空会社の減便・供給抑制、ルフトハンザは短距離「2万便」削減へ、燃料高騰で

欧州の航空大手ルフトハンザ・グループは、原油価格の高騰と一部の国におけるジェット燃料不足への懸念の高まりを受けて、2026年10月までに短距離便2万便を削減すると発表した。

同グループによると、収益性の低い路線で運航を停止することで、ジェット燃料約4万トン相当の節約が見込まれるという。ルフトハンザドイツ航空、オーストリア航空、ブリュッセル航空、スイス・インターナショナル・エアラインズ、ITAエアウェイズが運航する、フランクフルト、ミュンヘン、ブリュッセル、ローマ、ウィーン、チューリッヒ発の便が対象となる。

同グループは、4月上旬にコスト削減のために地域子会社シティラインの運航を停止している。

欧州連合(EU)エネルギー担当委員のダン・ヨルゲンセン氏は、イラン戦争によって引き起こされたエネルギー危機は、「今後数ヶ月あるいは数年にわたって価格に影響を与える可能性がある」と警告。この戦争によって、欧州は毎日約5億ユーロ(約935億円)の損失を被っていると明らかにした。

欧州委員会はできる限りの支援をおこなっており、欧州各国も防衛的な姿勢をとっているという。

ルフトハンザドイツ航空も、今後「数週間」分のジェット燃料を確保しており、夏の間も燃料供給を安定させるために「ジェット燃料の現物調達を含む様々な対策」を講じていると発表した。

減便・運休・供給削減の動き広がる

燃料費上昇による減便・運休の動きは、他の航空会社にも広がっている。スイスを拠点とするエーデルワイス航空は、今夏にデンバーとシアトルへの運航を中止し、初秋にかけてラスベガスへの便数を削減すると発表。ニュージーランド航空は、5月と6月の運航便数を約4%削減する。

また、一部の航空会社はコスト抑制策として、座席数や路線の増便計画を縮小。デルタ航空は、6月の便数と供給座席数の増加計画を撤回し、当初の計画より約3.5%座席数を削減すると発表した。

米国の航空会社各社が第1四半期決算を発表する中、燃料費の高騰をめぐる不確実性が業績見通しにも影響を与え始めている。

サウスウエスト航空は、燃料価格の高騰を理由に第2四半期の業績がウォール街の予想を下回るとの見通しを発表したが、2026年の業績見通しは据え置いた。また、ユナイテッド航空は通期調整後1株当たり利益の見通しを、従来の12~14ドル(約1900~2200円)から7~11ドル(約1100~1750円)に下方修正した。

※ユーロ円換算は1ユーロ187円、ドル円換算は1ドル159円でトラベルボイス編集部が算出

※本記事は、AP通信との正規契約に基づいて、トラベルボイス編集部が翻訳・編集しました。