トラベルボイストラベルボイス | 観光産業ニュース 読者数 No.1

中東情勢の影響でスペイン旅行は需要増、一方で航空燃料の高騰で「前例のない不確実性」、空港運営会社が懸念

写真:ロイター通信

スペインの空港運営会社Aenaは、夏の旅行需要が堅調に推移する一方で、イラン情勢とジェット燃料価格の高騰により、旅行市場の先行き不透明感がかつてない水準に高まっているとの認識を示した。

同社CFOのイグナシオ・カステホン氏は、アナリストとの電話会議で、2026年の旅客数予想(前年比1.3%増)を見直す可能性に言及。「フライトの欠航など不確実性が非常に高いため、現時点で具体的な数字を出すのは時期尚早だ。私のキャリアの中でも、これほど高い不確実性は見たことがない」と話した。

旅行者が中東を避け、スペインに旅行先を変更する傾向が見られる。スペインの観光産業は引き続き強い需要に支えられ、航空会社は夏季シーズンに向けてスペイン便の増便を進めている。しかし、燃料供給不足によるフライトキャンセルが発生すれば、旅行者が減少する可能性があるという懸念も大きくなっている。

カステホン氏は、今後、数週間分のジェット燃料の供給は確保されていると明かしたうえで、「もちろん、すべては戦争の期間次第だ」と付け加えた。

スペイン国内の全空港に加えて、中南米と英国の一部の空港を運営するAenaは、2026年第1四半期の純利益が前年同期比9.3%増の3億2940万ユーロ(約616億円)になったと発表。アナリスト予想平均の3億2500万ユーロ(約608億円)を上回った。スペイン発着の旅客数が同期に3.2%増加したことが大きな要因だ。

一方、第1四半期のEBITDAは当初予想を3.1%下回る6億6100万ユーロ(約1240億円)になったことを受けて、Aenaの株価は3.9%下落した。売上高は同11.6%増の14億7000万ユーロ(約2750億円)となったが、人件費の増加などが原因でコストは14.7%増加した。

※ユーロ円換算は1ユーロ187円でトラベルボイス編集部が算出

※本記事は、ロイター通信との正規契約に基づいて、トラベルボイス編集部が翻訳・編集しました。